tag:blogger.com,1999:blog-91056121718287839312024-03-14T03:19:52.353+09:00Gotta be everything moreh_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.comBlogger9125tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-79974284909708611772012-05-21T23:53:00.005+09:002012-05-21T23:53:49.854+09:00移転のお知らせGotta Be Everything Moreは移転し、<br />
Sucker For Soccerとして更新していくこととなりました。<br />
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今後も応援よろしくお願いいたします。<br />
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Sucker For Soccer<br />
<a href="http://www.plus-blog.sportsnavi.com/suckerforsoccer/">http://www.plus-blog.sportsnavi.com/suckerforsoccer/</a>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-53008112219200915712012-05-05T06:24:00.002+09:002012-05-05T06:24:19.299+09:00【五輪代表】 OA込みで選出する五輪代表試案。<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="http://2.bp.blogspot.com/-HQxryI-9Hgk/T6Q2pwo5LoI/AAAAAAAAAGg/r5KO7Xe-xQE/s1600/img_895e68f9c0061b8a51974d95477883d1289678.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="240" src="http://2.bp.blogspot.com/-HQxryI-9Hgk/T6Q2pwo5LoI/AAAAAAAAAGg/r5KO7Xe-xQE/s320/img_895e68f9c0061b8a51974d95477883d1289678.jpg" width="320" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<br /></div>
五輪まであと一ヶ月少しと迫り、予選組み合わせも決定した中、サッカーブログ界隈もにわかに活気づいて来ました。かくいう私もそんな状況の中でそわそわし始めた人間の一人であり、もし仮に自分が五輪代表監督ならどう戦うかという妄想に余年がなく、ここでそれを形にしたいなーと思います。<br />
<br />
本題に入る前に言っておきたいのが、私の試案では大幅に予選メンバーとは入れ替わりを見せますが、そこに関しては何ら危惧する所はありません。といっても、それは不幸中の幸いといったところで、要するに現行のメンバーは仲良し度とかはともかく、戦略的ノウハウの共有量の蓄積はほぼ皆無に等しいのであり、そこに戦術理解の高い選手が入れば、新たに規律を作りだせるからです。この辺に関しては、武藤文雄氏は<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/268487695.html" target="_blank">「インテリジェンス皆無のサッカー」</a>とまで形容していますが、だからこそ共有されたインテリジェンスが皆無に等しい分、新しい選手でもスッと入れるはず、ということです。<br />
<br />
さて本題に入ると、まずはじめに大きなポイントは、オーバーエイジに誰を使うか、という以前にそもそもその枠を使うのか?という所だと思います。断言しますが、<b>私は使用推奨派です</b>。OA無しで臨んで玉砕した後に数多くの選手が欧州へと羽ばたきフル代表の中核を占める2008年北京五輪関塚ジャパンのことを思えば、確かに不使用派の意見も一理あるな、という感じですし、逆にシドニー五輪で躍進したいわゆる"黄金世代"が(日韓はさておき)ドイツであのザマだとすれば、更に積極性を増してくるかと思います。だけれど、挫折の経験であれ、躍進の経験であれ、結局はそれを糧にするかどうかは個人次第だと思いますし、何よりも結局その後のフル代表が躍進するかいなかはハッキリ言うと監督次第、もっというと戦術次第です。たとえば北京での挫折を知ったメンバーが中心の南アフリカW杯でも、(今の五輪代表のように)戦術的にノープランで戦っていたら玉砕していた所でしょう。その程度のものとしか私は考えていません。くわえて、OAの選手にフル代表の中心級を呼ぶことで、いったい何がどう違うか、ピッチ上で肌に感じることが出来ます。これが僕は非常に大きいと思う。<br />
<br />
<br />
さて、では、前置きこそ長くなりましたが、じゃあ誰を選ぶか?ということになってきます。基本的には定石通り、センターラインにガッツリとフル代表の中心選手を並べるのがいいと思う。まず<b>遠藤保仁</b>。最近はJのプレーを見ていても精細を欠く感は否めないけれど、それでもやっぱり、山村和也はいうまでもなく、山口螢や扇原貴宏には無い熟練の駆け引きが出来る。もしどうしても遠藤の調子が上がってこないようなら、私なら柏レイソルの茨田陽生(ばらた・あきみ・20歳)や柴崎岳を呼んで、バランサー的ボランチのオプションを沢山持ちたい。というのも、どう考えても現行U-23は個人技頼みすぎる所があるからです。で、次にFWは<b>前田遼一</b>。私はこのブログにおいて再三再四彼を大絶賛していますが、これといったセンターフォワードがいない五輪代表では間違いなく重宝します。競ってよし、走りまわってよし、打ってよし、収めてよしの彼のプレーを間近で見ることで、特に大迫勇也などは発奮するものがあるのではないでしょうか。最後にセンターバックにも一人。これがかなり難しい。まず今野泰幸ですが、彼も遠藤同様にあまり状態が上がってこない。次に吉田麻也。これは結構現実的なラインで、年代的にはちょうどスペインのフアン・マタ等と同じで、23歳なんだけれども五輪にはギリギリ出れないラインで、年代的な親和性がある。今までのフル代表の最年少グループとしてではなく、今度は年長組としての発奮も期待できる。ただ、彼らを差し置いて、ガチで勝ちに行くためのチーム作りを優先するならば、僕なら<b>田中マルクス闘莉王</b>を呼ぶ。CBとしての能力も高く計算できるし、フィードも上手い。でもそれ以上に、一番デカい声を出しそう笑。誰かが喝を入れなければならない苦しい場面で、しっかり叱咤できる。プレーだけではなく、精神的にもファイトする姿勢を見せられるから、精神的支柱不足感のいなめないU-23ではすごくいい刺激になる。<br />
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ということで、OAの話が長くなりましたが、色々含めて私がU-23代表の19人を選出するなら以下になります。<br />
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■FW<br />
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<ul>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #cc0000;">前田遼一</span> (ジュビロ磐田)</li>
<li>大迫勇也 (鹿島アントラーズ)</li>
<li>永井謙佑 (名古屋グランパス)</li>
</ul>
<div>
■MF</div>
<div>
<ul>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #cc0000;">遠藤保仁</span> (ガンバ大阪)</li>
<li>香川真司 (ボルシア・ドルトムント/独)</li>
<li>宮市亮 (ボルトン・ワンダラーズ/英)</li>
<li>大津祐樹 (ボルシアMG/独)</li>
<li>東慶悟 (アルビレックス新潟)</li>
<li>清武弘嗣 (セレッソ大阪)</li>
<li>山口螢 (セレッソ大阪)</li>
<li>扇原貴宏 (セレッソ大阪)</li>
</ul>
<div>
■DF</div>
</div>
<div>
<ul>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #cc0000;">田中マルクス闘莉王</span>(名古屋グランパスエイト)</li>
<li>酒井宏樹 (柏レイソル)</li>
<li>酒井高徳 (VfBシュツットガルト/独)</li>
<li>吉田豊 (清水エスパルス)</li>
<li>濱田水輝 (浦和レッドダイヤモンズ)</li>
<li>鈴木大輔 (アルビレックス新潟)</li>
</ul>
<div>
■GK</div>
</div>
<div>
<ul>
<li>権田修一 (FC東京)</li>
<li>増田卓也 (サンフレッチェ広島)</li>
</ul>
<div>
以上が私の選ぶ19人になります。かなり悩んだのが、ユトレヒト/蘭で活躍する高木善朗。パパは現横浜DeNAベイスターズコーチ、兄弟はみなプロサッカー選手の彼。正直言うと、東慶悟の上位互換のような気もしなくはないのですが・・・。まあ彼にはもう4年後もありますし、そちらに期待ということで。あと改めて驚かされるのは、吉田麻也もそうですが、88年4月~89年3月組の人材の豊富さですね。麻也にくわえて、山田大記(ジュビロ磐田)、太田宏介(FC東京)、あと森本貴幸(ノヴァーラ/伊)なんかもそうで、スペインU-23のように年代的に近いということでこの一つ上の学年をOAとして加えたチームを作ってもかなり面白そうではあります。さて、それはさておき、上記のメンバーを実際に並べてみると次のようになります。</div>
</div>
<div>
<br /></div>
<div>
<br /></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="http://1.bp.blogspot.com/-XBmyKeQtsxo/T6RHOvtO_fI/AAAAAAAAAGs/YpNZvwdXMNA/s1600/chart.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="http://1.bp.blogspot.com/-XBmyKeQtsxo/T6RHOvtO_fI/AAAAAAAAAGs/YpNZvwdXMNA/s1600/chart.png" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<br /></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<br /></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: left;">
全体的に2010-2011のボルシア・ドルトムントに近い戦い方になるかと思います。前線で体を張ってボールを収めるルーカス・バリオスの仕事を前田が、ボールを的確に配給しゲームを作るのが遠藤。香川は去年の香川で、ビルドアップのために低い所からスタートするよりは、常に危険な動きを見せるシャドーのような働きで。更に両SBとCBにビルドアップ能力の高い選手を置いて、どこからでも攻撃を始められる陣形に。ただちょっと怖いのが、宮市を先発にすると裏のスペースをオーバーラップしてくるサイドバックと奪い合う形になることで、両SB共に攻撃参加意志の高い選手をおいてるのでそこだけ余計に怖いです。もしかすると、先発を宮市にするよりは、東や大津のほうがいいのかもしれない。そして後半の両SHに宮市と永井を投入してバンバン走らせるような形。</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: left;">
さて、いかがでしょう?私はこれが今持っている中での正着手だと思うのですが。ご意見などありましたら、どうぞお気軽にお願いいたします。</div>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-61460541529566390772012-03-05T17:42:00.002+09:002012-03-05T17:52:00.892+09:00【A代表】ザックジャパン最悪の試合 日本-ウズベキスタン<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: large;">日本 <span class="Apple-style-span" style="color: blue;">0</span>-<span class="Apple-style-span" style="color: red;">1</span> ウズベキスタン</span></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-1QSmP0yoqlY/T1RjX8oOYrI/AAAAAAAAAFc/o2oK3S1hw0c/s1600/chart+(2).png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="http://3.bp.blogspot.com/-1QSmP0yoqlY/T1RjX8oOYrI/AAAAAAAAAFc/o2oK3S1hw0c/s1600/chart+(2).png" /></a></div><br />
<br />
ホームで迎えた3次予選最終戦。既に最終予選進出は決定しているものの、くじびきなどを考慮しても負けてはいられない1戦に、多忙を極める海外組を揃えたザックジャパン。ホームで迎え打つはアウェーで苦戦したウズベキスタン。リベンジを果たすには絶好の機会だが・・・?<br />
<br />
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<a name='more'></a><br />
<br />
<u>■どこから突っ込んでいいんかわからん試合や・・・</u><br />
非常に私事から今回始めさせていただきますと、私自身いまあっちゃこっちゃ行ったり来たりの状況が多く、家に帰ってもほぼ寝るだけという状態が続いていまして、この試合に関しても見れたのが実は数日前、弟が録画しておいたものをたまたま明け方早く目が覚めて薄暗がりのリビングで観るという状況だったので、随分とエントリが遅れてしまいました。で、第一の感想はというと、もう表題通り、何を言えばいいのかわからない、どこから突っ込めばいいのか検討がつかないという状況。苦戦した試合のほうが収穫は大きいのは言うまでもありませんが、それにしても非常に頭を抱えさせられるゲームでしたので、それでなかなか気乗りしなかった、というのもあります。ただ、課題点はシンプルなので、あとはそれを上手く整理して紐付けることさえ出来れば、非常に実りある観戦記にもなるのではないか、と重い腰をひとりでに持ち上げて記事を書き始めた次第です。<br />
<br />
<br />
<br />
<u>■復習:これまでの日本代表の試合のつくりかた。</u><br />
<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: right; margin-left: 1em; text-align: right;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-l2fGGFdl6N4/T1RoXqZD58I/AAAAAAAAAFk/9IqSjy6Yzh0/s1600/2578cc9e948cf1f713376fe6ac67398b.png" imageanchor="1" style="clear: right; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="273" src="http://3.bp.blogspot.com/-l2fGGFdl6N4/T1RoXqZD58I/AAAAAAAAAFk/9IqSjy6Yzh0/s320/2578cc9e948cf1f713376fe6ac67398b.png" width="320" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">小さい画像で忍びないですが、手前万歳してるのがうっちー。</td></tr>
</tbody></table>これまでこのブログでも再三再四述べてきましたし、また僕にかかわらず色んな人が指摘してきたのは、<b>日本代表の攻撃といったらもうほぼ左サイド(</b>長友-遠藤-香川)が絡みやすい、ということで、それが封じられるとどうしようもないのでは?という懸念もちらほらありまして、それに対するザックの一つの解答といいますか、端的に言うとそんなこと言うなら右からでも左からでも崩してやるよというある種の心意気みたいなのが感じられる今回のフォーメーションだな、とスタメン発表を観つつ思いました。要するに両サイドからバリバリ試合作ってやんよ、という感じでしょうか。ちなみに、右サイドから組み立てられないのはもうザックジャパンののっけからの課題ですし、<a href="http://sportsdqn.blog28.fc2.com/blog-category-50.html" target="_blank">うっちーがダメ</a>というよりはチームプランとして右サイドはフィニッシュ専門という感じがあります。詳しく言いますと、右SHにいる岡崎という存在が大きいと思います。彼の特徴はやはりフィニッシュにあり、それ以外では組立のセンスこそあまりないものの、根気強く走りまわるので相手も岡崎のいるサイドを迂回して攻撃したくなるということもあって、必然的に右サイドは日本も相手も組立においては捨てるという展開が多く見られました。<br />
さて、フォーメーションを詳しく見ていきますと、本田の不在もあり、ドルトムントで好調を維持している香川をそのまま主戦場のトップ下にいれて、岡崎を普段の香川の位置に。また、右サイドには直前の親善試合で結果を残した藤本淳吾をいれて臨んでいます。で、注目のCFにはオランダでもそこそこの結果を残しつつあるハーフナーを先発起用。個人的には、このチョイスが今回の悪い意味での決め手になったのかな、と思います・・・。<br />
<br />
<br />
<br />
<u>■みんな、出来ないことは出来ません。</u><br />
<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: left; margin-right: 1em; text-align: left;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-8l8hts8nzKk/T1RqET5CHhI/AAAAAAAAAFs/d-QvRY6ptZ4/s1600/1fc0dfb7bd8cbc03b069b20034e98501.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="200" src="http://4.bp.blogspot.com/-8l8hts8nzKk/T1RqET5CHhI/AAAAAAAAAFs/d-QvRY6ptZ4/s200/1fc0dfb7bd8cbc03b069b20034e98501.jpg" width="150" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><br />
</td></tr>
</tbody></table>先に言っておきますが、今回は内容的にハーフナー・マイクや長谷部、岡崎の欠点を主張する割合が増えますが、僕は彼らが優秀ではないと言いたいわけではありません。むしろかなり特徴に秀でた素晴らしい選手達だと思っています。<b>ただ個々に得意不得意がある以上、出来ないことはやっぱり出来ないのです。敢えて責めるとすれば、その出来ないことを、この結果が求められる状況でやらせようとしたザッケローニの采配にこそ責任があるのではないか</b>、ということです。<br />
さて、失礼ながら槍玉にあげさせてもらった上記の選手ですが、端的に言うとそれぞれゲームプランにハマってなかった。まず、ハーフナーについて。この選手は、8-0という大勝利を収めたタジキスタン戦で鮮烈デビューした選手です。そのタジキスタン戦を思い起こしてみると、サイドの攻防では勝てないと踏んだタジキスタンが中央を固める戦略を取り、結果サイド無双してその勢いでやや中めも制圧し、ハーフナーの頭にあてまくったというのが真相です。つまり、サイドである程度覇権が取れそうな時こそハーフナーの高さは使えるのであり、今回のようにサイドが取れるかわからない状況では、ある意味大博打だったと言えるわけです。また、ドルトムントの試合を見ていればお気づきの通り、トップ下に香川が入った場合、香川はビルドアップを助けるためにやや低い位置に入りボールを受けます。そこで空いたスペースにCFのレヴァンドフスキなりバリオスなりが入って楔(縦パス)のボールをCBやボランチから受けて攻撃を加速させるという動きがあります。ドルトムントのスピーディーな攻撃は、何も香川一人によって立つものではありません。場合によっては、香川を通り越してレヴァンドフスキに当てることで展開していくという選択も大いにありますし、香川を経由するか、直接レヴァに当てるか、という2つの使い分けこそが相手を混乱させる大きな要因の1つです。当然、トップ下に入った香川はドルトムントでの仕事が評価されてだろうということで低い位置でビルドアップに参加しようとしますが、ハーフナーはそういった動きに慣れていない。相手を背負って足元で一旦ボールを受ける意識の高い選手ではないし、またそういった技術にも長けていないということです。よって、<b>今回のハーフナーのスタメンはミスチョイスだと言わざるを得ません。では、日本で誰ならそれが出来たか?それは間違いなく前田遼一です。</b>彼は本当に何でも出来るFWです(強いていうならば長いドリブルなどは出来ませんが、まあそういうチームでも無いので)。特にザックジャパンに定着するようになって以降、特に相手を背負ってボールを受ける動きや、スペースを作って他の選手に飛び込ませる動きが上手くなりました。くわえて、直前のアイスランド戦で結果も出している以上、前田を使うのが適当ですし、ゲームプランの面でもそれは間違いない選択だったと思うのですが・・・。<br />
次に岡崎を見ると、彼は上手くなったとはいえ、ビルドアップの閃きというのは無いです。無いものは無いのです、それは仕方がないことで、そこを出来るようになってくれたら助かるというザックのメッセージなのかもしれないですが、そういうのはテストマッチでやるべきであって、結果の必要な場面で無理やりやらせてみることでは決して無いと思います。彼の意識はフィニッシュの瞬間に絡むことで、その為、日本代表ではフリーになりやすい、主戦場である左のファーサイド・右で虎視眈々と頭から突っ込む瞬間を狙っているのです。そういう性向の選手ですので、今直ぐにビルドアップもこなしてくださいじゃ出来ません。そして長谷部を見るとですね、彼はいま非常に苦しいと思います。ヴォルフスブルクでもなかなか出場機会に恵まれませんし、異論を承知でいいますと正直僕は日本代表において、彼を戦術的に必要不可欠な存在だとは思いません。チームが苦しい時にキャプテンシーを持って鼓舞する役割などこそは彼にしか出来ませんが、やはり現代サッカーのボランチならばもう少しゲームメイクの能力やアクセント付けの能力が高くないと存在感は発揮できません。特に遠藤に相手選手がまとわりついて来た場合、長谷部が遠藤の役割を一分代替しなければなりませんし、また本人の意識もそのようではあるみたいですが、やっぱり組み立ての専門家とは違います。それをおそらく彼自身も薄々感じているだろうというのが彼がいま迎えている苦境です。また、遠藤にかわってボールを受けたり散らしたりしないと、という意識のせいか相手の攻撃の芽を摘む潰し屋としての機能も中途半端で、<b>傍から見て長谷場は何をするための選手なのかわからないまま90分経ってた</b>という感じだったように思います。<br />
確かに、高いクオリティでマルチロールをこなせる選手が今後のサッカーでは重要視される、とファーガソンが言ってた(あくまで記憶)ような気がしますし、現代サッカーは分業からゼネラリストの時代へと移行しつつあるのは間違いありませんし、日本サッカーが今後よりプレゼンスを増すために、個々の選手が市場価値を高める上でもそのような意識を持つことは大切なのかもしれませんが、繰り返しになって申し訳ありませんが、現実的に、出来ないことは出来ません。<b>ジダンと比肩する声もちらほらあるイニエスタでさえも、シャビの仕事は出来ません。イニエスタだけじゃなく、それは名声をほしいままにするメッシでさえもそうでしょう。そういった部分に関しては、監督がどうにかしなければならない領域であるのは間違いないことなのです。</b><br />
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<u>■効果性はてなのザック采配</u><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-nXnWYTWcR60/T1Rwzi_OkII/AAAAAAAAAF0/5uCuHxCctj0/s1600/17093_ext_03_0.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="200" src="http://3.bp.blogspot.com/-nXnWYTWcR60/T1Rwzi_OkII/AAAAAAAAAF0/5uCuHxCctj0/s200/17093_ext_03_0.jpg" width="149" /></a></div>今回のザックの采配を見ると、後半15分に藤本淳吾にかえて乾貴士を投入。続いて21分にハーフナーにかえて李忠成を投入。その後39分に負傷の長友にかえて駒野を投入、という風になっています。まあ負傷交代は仕方ないにせよ、その他の2つについては、なんとなく意味はわかるけれども、決して論理的な正着手だとは思えないということです。まず、藤本について。先では割愛しましたが、ボールを受けて中に入る傾向のある藤本は、サイドを取りたい試合においては正解だと言えるのかどうか微妙ですが、いまいちアクセントにはなりきれていませんでしたね。そしてかわって入ったのが乾。ビルドアップの能力もあるし、裏にも抜けられるし・・・ということで、チョイスとしては悪くはないと思いますが、しかしどういう指示のもとで入ったのか、下がってビルドアップする気配も、ボールを引き出す動きがまるでない。もったらもったで特攻してつっかけて終了。何をしに入ってきたのかわかりません。ちなみに、宮市を期待した方も多かったでしょうが、せめて0-0ならともかく、0-1ビハインドの後半で相手が引きこもってスペースを消し始めることが予想される以上、有効なチョイスではないと思います。で、ついでにいうと、展開的に宮市が活躍出来る状況ではなかったっていうのと同様の理由で、裏抜け専門家の李忠成もすぐに無効化されちゃいましたよ、というオチです。ウズベク側から見れば、残り時間を見ながらラインをずりずり下げて引きこもるっていうのは、これはもうゲームプランを考えると十二分に当たり前のセオリーですし、そういう予定通りのプランニングで無効化できる選手を1枚投入されても特に怖くはないでしょう。<br />
では何が正着手か。まず岡崎を右、香川を左にしてトップ下に中村憲剛を入れる、本田不在時の定番プランに戻して左からガリガリ削ったり、そこで左に寄せておいて逆サイドに振るなどする。正直これが一番よかったのではないかと思うのですが、じゃあ何のための今までの50分間だったのか、という話になってしまって、プライド的に許されないし、迷走してる感が全面に出てしまう。だからこそ、機能していない両サイドからの崩しの形にこだわった。まさしくこれこそコンコルド錯誤だ、という感じですが、じゃあ両サイド崩しをやりたいのなら、長谷部を外して、アイスランド戦で遠藤とのコンビネーションを組み、ビルドアップの分散にある程度成功した増田誓志を投入してゲームが作れる状態に戻すところからはじめるべきだったと思います。<br />
最後、ザック采配の一番の迷走を感じさせたのが、終了間際ロスタイムでした。<b>当然、点を取りに行く日本としてはもう中盤を省略してロングボールでFW陣に当てるパワープレーを選択するのですが、滑稽にもその時いてほしいハーフナーは既に使用済みの状態でベンチに。</b>決して高くはない前線が一生懸命ピョンピョン飛ぶものの普通に跳ね返されまくってるという、この光景を見て、こりゃまずいんじゃないかと心から思ったのを覚えています。<br />
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<u>■両サイドからバランスよく仕掛けるには・・・いくつかの試案</u><br />
正直なところ、攻撃が片サイドに寄るということはトップチームでもよくあることですし、逆サイド展開をうまく使いながらやればそれでいいとは思うんですが、どうしても両サイドからのバランス良い攻撃がしたいのならば、ということでいくつか試案を作ってみました。割と極端な仕様にしてあるので、「~を使わないなんて!」というツッコミは勘弁してください。ネームバリューとか、アナログなチーム作りの面は一切無視して、先述として機能させることだけを主眼においた試案に過ぎませんので。<br />
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<div class="" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-Eygzk8o94c4/T1R4cEAxKLI/AAAAAAAAAF8/SiWAyVTTMCA/s1600/chart_s1.png" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="http://1.bp.blogspot.com/-Eygzk8o94c4/T1R4cEAxKLI/AAAAAAAAAF8/SiWAyVTTMCA/s1600/chart_s1.png" /></a></div><div style="text-align: left;">まずこちらが試案1。4-2-3-1維持型です。ビルドアップ能力の高い選手を集めました。増田の所は、柏レイソルでボランチをやっている茨田なども適任かもしれませんし、今後の成長次第ではU-23の扇原や、はたまた柴崎岳なんかも面白いと思います。誰にせよ、散らしを遠藤経由のみならず両ボランチから行えるよう配慮しています。また、ボールを収める能力にも長け、かつゴール前で違いを作り出せる前田・本田を鉄板ラインとしつつ、酒井や槙野のオーバーラップで厚みのあるサイド攻撃が展開出来るのではないかと思います。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><br />
<div style="text-align: left;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-x_PizDe3lN0/T1R4cpSuKbI/AAAAAAAAAGA/bw_MVLFiSlg/s1600/chart_s2.png" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="http://2.bp.blogspot.com/-x_PizDe3lN0/T1R4cpSuKbI/AAAAAAAAAGA/bw_MVLFiSlg/s1600/chart_s2.png" /></a></div>次にこちらが試案2。バルサが去年までやってた4-3-3をメインに考えています。まああれは、4-3-3と呼ぶべきというよりは、4-3-2+漂流者1というべきか、はたまた両WGが貼り出す4-4-2というべきなのかはわかりませんが、とにかくバルサっぽいイメージで。バルサにおいては、まるでピンをさして布を拡げるように、ペドロとヴィジャの両WGがサイド高い位置で相手SBを牽制しつつ、唐突にゴール前に出現するということを行なっていましたが、その役割を岡崎と田中順也に任せます。で、”ポジションなし”、いちおうキックオフ時にはCFの位置にいるメッシの役割を香川に、イニエスタ-シャビ-ブスケツという黄金のトライアングルを遠藤-清武-中村憲に。憲剛は本田でもいいかもしれません。なんにせよ清武と遠藤は外せないと思います。さて、SBはさきほどと同じなので割愛しますが、CBは闘莉王が入ってるのが違いですね。高くラインを保ちたいバルサ型のサッカーにおいては、仮に裏に抜けられた時に素早く対処できるよう足が早い必要がある一方、CBにもビルドアップの能力が無論求められますので、闘莉王という人選にしています。ただ、Jリーグを最近はあまり見ていないので、そういった意味ではもっと適任者がもしかしたらいるのかもしれません。あと、最後にはなりましたが、両試案ともGKが西川周作になっている点が目立つかもしれません。たしかに川島と比べるとキャプテンシーやセービングこそ劣るかもしれませんが、それにも増して西川はロングフィードの精度がめちゃくちゃ良い。ちょうどバルサのバルデスが足元の能力の高さを評価されているように、西川のほうがポゼッションを高めながらビルドアップしていくプラン上では適任なのではないかと思います。というか、個人的には、今の状態でも西川のほうがいいと常々思っているのですが、なかなかそういうわけにもいきませんしね。<br />
<br />
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以上になりましたが、これが私の試案です。ちょうど数日前、ザッケローニがACL予選で闘莉王を視察か!?なんて記事が出ていましたが、本当に闘莉王がレギュラー定着したとすれば面白いですね。h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-80436608434853730272012-01-09T18:00:00.002+09:002012-01-09T18:15:43.286+09:00【ユース年代】 高校サッカー決勝 市立船橋-四日市中央工業<div style="text-align: center;"><b><span class="Apple-style-span" style="font-weight: normal;"></span></b></div><table style="width: 683px;"><tbody>
<tr><td class="teamL txtR" style="font-size: 14px !important; font-weight: bold; line-height: 1.4; padding-bottom: 3px; padding-left: 3px; padding-right: 3px; padding-top: 3px; text-align: right; vertical-align: middle; width: 230px;"><div class="team-name floatR" style="float: right; text-align: left;">市立船橋</div></td><td class="score" style="background-attachment: initial; background-clip: initial; background-color: #e9e9e9; background-image: initial; background-origin: initial; background-position: initial initial; background-repeat: initial initial; color: #006600; font-size: 12px; line-height: 18px;"><table class="score-table" style="border-bottom-style: none; border-color: initial; border-left-style: none; border-right-style: none; border-top-style: none; border-width: initial; text-align: left; width: 201px;"><tbody>
<tr><td class="teamL-score txtR win" style="color: red; font-size: 34px; font-weight: bold; padding-bottom: 5px; padding-left: 5px; padding-right: 5px; padding-top: 5px; text-align: right; width: 57px;">2</td><td class="set-score txtC" style="border-left-color: rgb(51, 51, 51); border-left-style: dotted; border-left-width: 1px; border-right-color: rgb(51, 51, 51); border-right-style: dotted; border-right-width: 1px; font-size: 12px; text-align: center;">0-1<br />
1-0<br />
0-0<br />
1-0</td><td class="teamR-score txtL" style="font-size: 34px; font-weight: bold; padding-bottom: 5px; padding-left: 5px; padding-right: 5px; padding-top: 5px; text-align: left; width: 57px;">1</td></tr>
</tbody></table></td><td class="teamR txtL" style="font-size: 14px !important; font-weight: bold; line-height: 1.4; padding-bottom: 3px; padding-left: 3px; padding-right: 3px; padding-top: 3px; text-align: left; vertical-align: middle; width: 230px;"><div class="team-flag floatL" style="float: left; margin-bottom: 0px; margin-left: 5px; margin-right: 5px; margin-top: 0px;"></div><div class="team-name floatL" style="float: left;">四日市中央工</div></td></tr>
</tbody></table><br />
<div style="text-align: center;"></div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div style="text-align: left;">結論から申し上げるならば、正直な話、四中工は勝てた試合だったと思います。<b>市船が強かったというよりは、四中工のゲームプランの無さのせいで負けたような試合だった</b>のではないかと。もちろん、両監督とも、決勝まで残る素晴らしいチームを創り上げたのは敬意を払われてしかるべきだと思いますし、おそらく彼らでなければ決勝に残るチームを創り上げることは不可能だったでしょう。しかし、四中工の監督は「決勝に残れるチーム」は作れても「決勝で勝てるチーム」は作れなかった、それに尽きるかと思います(一介のブロガーにここまで言われるのも癪だとは思いますが・・・)。といっても、四中工サイドの采配ばかりが疑問だったかというとそうでもなく、むしろ市船の采配こそ狙いが読めないもので、立ち上がりに先制してしばらく経ってから「これは<b>普通にやってれば</b>四中工の勝ちだ」と確信したものでした。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">さて、決勝の舞台まで残るチーム同士ですから、当然ながら選手個々の能力は高く、ボールをもって仕掛けていく時の迫力は両チームとも素晴らしいものがありました。ただ、はじまってみれば、当初は市船のゲームプランのほうが、はっきり言うと最初から不明瞭だったように思います。<b>4-3-3という、サイドを広く使い縦方向にコンパクトにキープして戦うべきフォーメーションを採用していながら、CFの大きな選手に向かって蹴り出す放り込みサッカーを行うという、一般的なセオリーからすれば疑問符の残る攻撃展開を中心に行い、当然ながら全く機能しない</b>。CFの大きな選手に当ててそこからセカンドボールを拾って攻撃を展開するのならば、2トップにして電柱役1人、衛星、もしくはシャドー役1人とするのが定石で、CFが中央で構え、両サイドウィングが有機的に絡むことを想定した3トップで狙うべき戦術ではない。しかもCFの長身9番は競り合い自体は下手ではないけれどヘディングの技術もしくは意識が極端に低く、くわえてサイドに流れてボールを受けたがるというミスマッチな性質を見せていました。頑張ってロングボールをCFに当てても、3FWの残り二枚はサイドに開いていますし、押し込まれ気味の中では3MFも高い位置を維持できない<b>。結果としてセカンドボールがことごとく四中工に</b>渡ります。また、市船の9番とマッチアップしていた四中工CBの危機察知能力が非常に高いことも市船にとっては不利に作用していました。<b>こういった理由から、はっきり言うと市船の攻撃はチグハグで、たとえ四中工の開幕ゴールがラッキーパンチだったとしても、追加点が入るのは時間の問題だと思った</b>のですが・・・。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">しかし、サッカーというのは、早めの先制点というのは中々ポジティブに作用するばかりのものではありません。早く先制点を取らないと追いつかれて苦しくなる、そのまま勢いにのった相手に置いてけぼりにされる恐れがある・・・etc。試合が始まって間もなくから残り時間を意識しながら戦わなければならないというのは、非常に苦しいものです。当然、ピッチ上でゲームプランを練りながら攻撃や守備に緩急を付けられる老獪なボランチなどもいませんから、ピッチ上の四中工の選手達としては「早く追加点を決めて突き放しにかかる」という所に向かっていくことになります。幸い、前述の通り市船の攻撃はチグハグですから、一生懸命跳ね返してさえいればいい。ただ、攻撃プランの迷走っぷりとは対照的に、市船はディフェンスは割と組織立っていて、ボールを奪われるとすぐにプレッシャーを寄せてくる。四中工としては、プレッシャーの弱いサイドに逃げつつ、8番と18番という個人突破力の秀でた選手が上手く縦に抜けて幾度と無くチャンスメイクしていきますが、なかなか中央のバイタルには侵入できない。ただし、攻めている間は失点する恐れも少ない。先制点のおかげで、さして攻撃に人数をかけず、市船の縦ポンに備えながらも鋭い攻撃を見せながら前半終了。今思えば、ここが一つのターニングポイントだったのかもしれません。すなわち、リスクを背負ってでも前がかりになって追加点を狙いにいくべきだった。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">采配によって"仕掛け"るのが上手い監督、ヘタな監督というのが当然ながらいますが、名将と呼ばれる人たちはやはり上手く采配できるというのは必須条件のように思えます。後半は、時間が経過するにつれてスコアがどう変動していくかにもよりますが、基本的に両チームのパワーバランスに大きな変動(怪我やレッドカードによる退場者など)が起きないと予想される以上、膠着状態に近いゲームを決めるのは監督の采配だろうと思って見ていました。特にセンシティブな采配が要求されるのは状況的には四中工のほうで、早い段階での先制点のせいで逆に時間の経過が遅く感じられるなかで、セカンドボール拾いに奔走しオーバーラン気味の中盤をどうやってケアしていくか、という点が見物でした。特に、累積警告で出場できないキャプテンにかわって出ていたボランチの選手の献身ぷりは目を見張るものがある一方で、彼を中心に中盤がバテかけた時に素早くカードを切れるか、という点がこの試合の行方を占う一つの鍵だとハーフタイム中に私は考えていました。<b>要するに、四中工にしても市船にしても選手は実力以上のパフォーマンスを見せ続けていたわけです。そうなってくると、試合を決めるのは、当然ながら、采配</b>、<b>ということになります</b>。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">両チームとも選手変更なしで後半スタート。立ち上がり、縦ポンを減らし繋ぐ意識の増えた市船の攻撃のテンポが徐々に良くなっていきます。ハーフタイムにそういった指示があったのでしょうか、だとすれば、あの前半の中盤省略サッカーはピッチ上の選手の独断というわけになりますが、真相はわかりません。4-3-3はサイドをワイドに使いつつ、縦に圧縮したサッカーで、両SBのオーバーラップを含めた緊密な距離感を維持しつつポゼッションしながら全体が前に推進して攻めていくサッカーですので、フォーメーション的にはこれで良いわけです。しかし、四中工もこれを根気強く跳ね返す。特に前半から獅子奮迅の活躍であるCB3番を中心に、何度攻めこまれても跳ね返し、自慢の両SHにボールを繋いで鋭い逆襲を仕掛けていきます。</div><div style="text-align: left;">そうやって一進一退でスコアの変動の無いまま、徐々に痺れを切らした市船は、焦りからかまた中盤を省略してロングボールを多用する戦術に移行していきます。これが前半と違ってこたえるのは、四中工の中盤も徐々に摩耗しはじめているからで、徐々にセカンドボールを市船が拾うようになり、4-3-3で放り込みサッカーという謎のスタイルが機能しはじめます。ただ、戦術的には前半と一緒ですから、対策も前半と一緒で、<b>よく走るダイナモを中盤やディフェンスに投入して後ろのほうのディフェンスを再活性化するだけで市船の放り込みサッカーを無効化できるわけですが・・・なぜかそれをする気配がまるでない</b>。対照的に市船はウィングにスピードのある選手も投入。だいたい後半30分ぐらいから四中工の足が止まり始め、それを好機だと捉えた市船はどんどんロングボールを後ろから投入し続け、セカンドボールを拾い、足の速い両ウイングに繋ぐ、まさに死人に鞭打つような攻撃を展開。それでも本当に「気力」だけで跳ね返し続けていた四中工ディフェンスですが、徐々に跳ね返すラインは後退し、遂には何本も連続でコーナーキックに逃げるしかなくなってくる。そこで後半46分の同点ゴール。アディショナルタイムが2分の中で、1分まで耐えた選手たちはむしろ良くやったと思います。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とは野球の野村監督の言葉ですが、まさにその言葉の通りだと思って見ていました。試合はこのまま延長戦に入るわけですが、監督がとんでもないモチベーターで、選手全員が復活する一言を掛けるか、もしくはアントラーズ・本山雅志のような切り札でも残していない限り、四中工に勝ちはないと確信した瞬間でした。それでもここまで来たのだからと、息を吹き返したように、ネジを巻きなおして延長前半を戦い抜いた四中工ですが、さすがに延長後半6分には勝ち越し点を決められてしまいます。<b>最後決めたのは市船の10番ですが、ペナルティエリア内ですら四中工の選手は足が止まって追いつけずにマークに手がまわり切らず、まるで振り回されるように、蹂躙されるかのように、上手く入れ替わって撹乱していく市船攻撃陣に遊ばれていたかのようでした。</b></div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">私がここまで言うのは、一人の視聴者として見ていた時に、四中工の選手たちが本当に不憫でならなかったからです。なぜ前半から獅子奮迅の働きで相手の攻撃を跳ね返し続けてきたディフェンス陣にテコ入れをしてやらなかったのかと。なぜ止まった足を更に動かす選択をしたのかと。選手たちは監督に感謝している、と述べるでしょう。勝負師は、勝負の重圧を全身に感じるその場にいない者からとやかく言われる理不尽さがあり、その孤独が辛いと嘆くでしょう。<b>私だって、その孤独がまるで想像できないわけではありません。しかし、それでも、あのゲームプランは、ピッチ上で動けなくなるまで走っている選手たちにとって、あまりにも、あんまりだったと、そう言わざるを得ないように思います</b>。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">最後に。「高校サッカーはレベルが低い」「所詮部活レベルでJユースとは格が違う」という話は、僕もあまり的を射ているとは思いません。現に、本田圭佑や、長友佑都のような、部活上がりの選手が世界に羽ばたいている現状を見るかぎり、部活サッカーとJユース育成は互いに補いながら日本サッカーの人材レベルの向上に寄与していると思います。ただ、その一方で、日本の指導者サイドの戦術意識の低さが指摘され続けているのは、やはり看過されるべきではないと再認識するに至りました。<b>戦術やゲームプラン次第で、選手達の苦労が100倍にも100分の1倍にもなる</b>のだということは、もう少し認識されてもいいのではないのでしょうか。たかがブロガーにここまで言われるのは、現にサッカーの最前線におられる方にとっては不愉快かもしれませんが、<b>そんな事を、あまりにも妥当性を欠いた試合運びで両チームが「譲り合い」をする決勝戦を見て強く思った</b>試合でした。</div><div style="text-align: left;"></div>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-21162049250704792092011-12-10T20:49:00.006+09:002011-12-10T21:28:53.332+09:00【書籍】 『ザックJAPANはスペインを倒せるか?』<center><br />
<div class="amazlink-box" style="font-size: small; overflow: hidden; padding-bottom: 20px; text-align: left; zoom: 1;"><div class="amazlink-list" style="clear: both;"><div class="amazlink-image" style="float: left; margin: 0px 12px 1px 0px;"><div style="text-align: center;"><a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%AA%EF%BC%A1%EF%BC%B0%EF%BC%A1%EF%BC%AE%E3%81%AF%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%92%E5%80%92%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%81%8B%EF%BC%9F-%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%B0%8F%E5%83%A7%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B0%8F%E5%AE%AE-%E8%89%AF%E4%B9%8B/dp/4861918472%3FSubscriptionId%3DAKIAJBCXQ4WQGJ7WU3WA%26tag%3Delectlicdista-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4861918472" rel="nofollow" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41g-flk6beL.jpg" style="border-bottom-style: none; border-color: initial; border-left-style: none; border-right-style: none; border-top-style: none; border-width: initial;" /></a></div></div></div></div><div class="amazlink-powered" style="margin-top: 0px;"><div style="font-size: 80%; line-height: 100%;">posted with <a href="http://amazlink.keizoku.com/" target="_blank" title="アマゾンランキングツール">amazlink</a> at 11.12.10</div><br />
<ol><li style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;">序章 -前書きにかえて-</span></li>
<li style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;">予兆 -就任1年で見えた"名将"ザッケローニ監督の優れたマネージメント力-</span></li>
<li style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;">格闘 -2014年ブラジルW杯予選までのザックJAPAN考察-</span></li>
<li style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;">勇戦 -ザックJAPANはスペインを倒せるか</span>-<br />
<br />
</li>
</ol><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> 就任以来16戦連続で黒星無しという偉大な記録を打ち立てたサッカー日本代表。これまでにもザッケローニの生い立ちや、彼の就任以後の日本代表の歩みについての書物や特集は数多くありましたが、それらの最新版、<b>すなわち北朝鮮に敗れはしたものの、アジア3次予選突破を決めた段階でのザックジャパンの総まとめ</b></span><b>という印象が強い</b>と言えます。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">すなわち、タイトルとなっている「<span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;">ザックJAPANはスペインを倒せるか」という内容については、少し肩透かしを食らった感は否めなかった、ということでもあります。私が読者として期待していたのは、日本がスペイン代表に劣るのは当然であるから、たとえばどのような点をどういう風に強化すればよいのか、という点についての理論的かつ実践的な考察だったのですが、その点に関しては「結局のところ、フットボールの女神が偶然にも微笑みかけてくれさえすれば勝てるかもしれない」というレベルの希望しか述べられていない(それもそのはず、なぜなら今、異次元の強さを誇るスペイン代表よりも強いチームなどは存在しないのだから)点については不満が残ります。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> 『<b>スペイン代表に日本代表が勝つには』という風にも読めるセンセーショナルなタイトリングを行うことで、マーケティング的な成功は実現しているものの、日本代表、ひいては日本サッカーへの何かしらの提言書としてはタイトルから期待される及第点には至っていないのではないか</b>、というのが一冊の新書としての私の感想です。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"><br />
</span></div><div style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;">----</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"><br />
</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> <b>小宮氏が再三述べているのは、日本代表のCBラインの弱さです</b>。今野泰幸-吉田麻也がザックの就任以後はその座を射止めてはいますが、確かに守備面の不安は大いに残っているのは私も感じております。ただ、小宮氏は吉田についてはほぼ言及しておらず、それに対して、南アフリカW杯で正CBだった田中マルクス闘莉王については絶賛しており、しきりに彼の必要性を説きます。確かに、"単純に勝ちに行く"だけならば、彼のような完成されたCBは必要不可欠です。私自身の評価としては、闘莉王から対人守備の強さ、機を見たオーバーラップ、そして守備陣だけではなくチーム全体を引き締めるキャプテンシーを取り除けば吉田になると感じていて、逆を返せば、吉田麻也が闘莉王と比肩できる側面があるとすればビルドアップのセンス、視野の広さぐらいじゃないかなー、とは常々思っています。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> このブログでは私はこれまで一貫して吉田麻也に対して一定の評価を与えてきましたが、逆に闘莉王のことについてはあまり触れてきませんでした。なぜなら、彼は先述のように<b>「完成されたCB」</b>なのです。彼であれば、今すぐに欧州トップリーグに渡ったとしても遜色ないプレーが出来るとすら私は思っていますし、それはザッケローニ自身も述べていることではあります。しかし、<b>だからこそ「なぜ吉田麻也をザックは重用するのか」という点についての配慮が小宮氏にももう少し必要だったのではないでしょうか</b>。これまでも述べてきたように、バルセロナのCB、プジョルとピケのコンビを、ザックは対人に強く危機管理に長けた今野、足元の技術に優れ高さのある吉田というコンビで模倣しているのだと私は思っています。確かに主に守備力の面でバルサのコンビよりは頼りないですが・・・。しかし、ザッケローニが当時のガンバ監督西野氏に向かって「あなたはこのようなチームを引き入れて光栄でしょう」と手放しで絶賛し、そして何度も視察に訪れるなどして、ガンバ大阪というチームを高く評価している点では、「守り切るサッカー」よりは西野朗が夢見る「クライフサッカー」、すなわち「4点取られても5点取って勝つサッカー」に対する憧れが散見されるようにも思われます。采配の面では、それとは裏腹に、CBのオーバーラップを禁止する等のイタリア人らしい守備的なものも目立ちますが、それは彼なりの葛藤の表れということなのではないでしょうか。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"><br />
</span></div><div style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;">----</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> </span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> と、ここまで全般的に批判的なスタンスで本書に対する提言を行なってきましたが、全て賛同できなかったというとそういう訳でもなく、いくつか素直に勉強になった点があります。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> まず第三章の中におさめられた『レフティーの台頭が代表を変える』という文章。正直、もくじでこの項を発見したときはあまり意味がわかりませんでした、というのも私の中ではサイドプレーヤーには利き足がすごく重要だとは認識していましたが、センタープレーヤーにも求められるとはあまり考えていなかったからです。しかし、その認識は改められることになりました。・・・といっても多少はオカルトじみてはいないか?と感じる箇所もありましたが、そうではなく一番説得力があったのは、石川直宏の<b>『例えば中盤でボールを受けた選手がパスの展開をするとき、右利きの選手が右にパスを出そうとすると、一度体を開くからテンポが遅れるんです』</b>という一言(P.130)。サッカー経験者にはよく伝わると思うのですが、右足でボールを持ちながら、自分より右にボールを出そうとするには以下の3パターン(1.体を少し右に開いて右のインサイドでボールを蹴る/2.左に少し流して左足でボールを蹴る/3.右のアウトサイドで蹴る)しかありません。このうち、1と2は、レフティが右に出すよりも1テンポ遅れますし、3では余程のボールコントロールが無いと正確にボールが蹴れません。そもそもアウトサイドキックは、シュートやロングパスなどではその独特の軌道(逆足で巻くカーブと似たような軌道)で飛び道具的に利用価値はありますが、強さと正確さ、そして迅速さが求められるショートパスではあまり有効な手段ではありません。<b>レベルの高いサッカーとは、一瞬の隙を見逃さず、まるで射止めるようにその間隙を突くサッカーであり、ワンテンポの遅れというのは、たとえそれが1秒に満たない遅れだとしても、それだけ相手に対応する準備を与えるという点では往々にしてマイナスの働きしかありません</b>。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> そして、<b>ザック・ジャパンでは右利きの選手が多く、レギュラーの中で左利きといえば本田圭佑、そして準レギュラーの李忠成や柏木陽介ぐらいしかいません。何よりも、遠藤-長谷部という代表の心臓ラインの両方ともが右利きです。このことが以前より指摘している、日本代表の攻撃の左サイド偏重という自体を招いている</b>、とも考えられます(この本ではそこまでのことは書かれていませんが、しかしサイド攻撃にバランスが偏りが生じるといった趣旨のことまでは書かれています)。つまり、現状の日本代表は攻撃を左に集め、それにより相手も左に寄せておいて、そのまま左を突破できればよし、無理ならば逆サイドでフリーであろう内田や岡崎を使いましょう、といった戦略になっております。だからこそ、相手がサイドの攻防を捨て、中央、ペナルティエリア付近を固めることに終始した、3次予選ホームタジキスタン戦では、日本は相手を圧倒することが可能になったとも言えます。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> ですから、日本代表の攻撃を封じようと思えば、左サイドの攻撃に対して『人数をかけずに』=『同じ人数だけで』防ぎきることができれば、一気に手詰まりになるかと思います。更に遠藤-長谷部を分断し、遠藤を孤立させることが出来ればより有効でしょう。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"><br />
</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> また、こういったレフティの話だけではなく、チリ代表を率いて南アフリカW杯で旋風を巻き起こしたマルセロ・ビエルサの手腕についても多くの解説がなされている他、スペインで最前線の戦術分析を行う人たちの日本代表の評価や、昨今話題の3-4-3の、ダイヤモンド型(バルセロナやナポリ)、ウィングバック型(日本)の違いなどもわかりやすく解説されている点は、かなり読み応えのある内容となっております。また、日本代表の選手評価は、前田遼一を高く評価していたり、その反面として川島永嗣のビルドアップ能力の低さなどを指摘している点では、私と近い考え方をなさっている場合も多いな、とも感じました。</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"><br />
</span></div><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="line-height: 13px;"> 最後に、この新書は『<a href="http://www.amazon.co.jp/s?_encoding=UTF8&scn=465392&redirect=true&ref_=sr_nr_scat_465392_ln&keywords=%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%B0%8F%E5%83%A7%E6%96%B0%E6%9B%B8&tag=electlicdista-22&ie=UTF8&linkCode=ur2&qid=1323517552&h=4c67cef39068fe003f3d02896a590372a7eabe0f&camp=247&creative=7399&rh=n%3A465392%2Ck%3A%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%B0%8F%E5%83%A7%E6%96%B0%E6%9B%B8#" target="_blank">サッカー小僧新書</a><img alt="" border="0" height="1" src="https://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=electlicdista-22&l=ur2&o=9" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" />』シリーズの第八巻として刊行されていまして、他にもおもしろそうなタイトルが沢山ございます。個人的には近日刊行予定である『<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861918332/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&tag=electlicdista-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4861918332">なぜボランチはムダなパスを出すのか? ~1本のパスからサッカーの"3手先"が見えてくる~ </a><img alt="" border="0" height="1" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=electlicdista-22&l=as2&o=9&a=4861918332" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" />』が非常に興味深いと思っておりますので、また読了後、こちらに感想をアップできれば、と考えております。</span></div></div></center>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-65500623042112463902011-11-15T23:16:00.002+09:002011-11-15T23:23:47.701+09:00【A代表】 "つまるところ、狙いは?" 北朝鮮 VS 日本<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div style="text-align: center;">北朝鮮 1-0 日本代表</div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-ro3H-DpbQeI/TsJWXewjwEI/AAAAAAAAAD4/Rx4LAmNHxZY/s1600/chart.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="http://4.bp.blogspot.com/-ro3H-DpbQeI/TsJWXewjwEI/AAAAAAAAAD4/Rx4LAmNHxZY/s1600/chart.png" /></a></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><u>概要<br />
</u></div><div style="text-align: center;">既に3次予選突破を決めた日本代表は、平壌に乗り込み</div><div style="text-align: center;">北朝鮮と試合をするという歴史的な瞬間を迎える。<br />
否が応でも政治的要素が入り込むこの1戦。</div><div style="text-align: center;">僅か150人のサポーターは北朝鮮の警察に囲まれ、</div><div style="text-align: center;">日本代表からすれば異様な雰囲気の金日成スタジアムで</div><div style="text-align: center;">日本代表は立ち上がりから厳しい戦いを強いられることとなる。</div><div style="text-align: center;">"偉大なる父・金日成"の膝下で行われるこの試合の行方はいかに。</div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div style="text-align: center;"></div><a name='more'></a><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><u>■異様な熱気に包まれた金日成スタジアム</u></div><br />
<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; text-align: left;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-z4t3Yk-Fvyo/TsJX30I-NGI/AAAAAAAAAEA/xxpXqKJQkfM/s1600/henka15.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="137" src="http://3.bp.blogspot.com/-z4t3Yk-Fvyo/TsJX30I-NGI/AAAAAAAAAEA/xxpXqKJQkfM/s200/henka15.jpg" width="200" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">北朝鮮名物(?)マスゲームの舞台もここ金日成スタジアム</span></td></tr>
</tbody></table><div style="text-align: left;">日本とは正式な国交が無く、渡航も自粛要請されている国、北朝鮮。5万人とも言われる北朝鮮サポーターに対し、日本サポーターに用意されたのはわずか150席のみ。携帯電話やカメラは全て旅行代理店に預けられ、テレビ局も二台のカメラしか入れることが出来ない。鳴り物・横断幕も禁止されたサポーターは、ただ黙って試合の行方を眺めることしか出来なかった。</div><div style="text-align: left;">そんな中入場してくる両代表。"ブーイングの方法を知らない"北朝鮮サポーターは、僕らが知っているのとは違う、何か叫び声のような、罵声のような、そしてどこか歓声のような声で、日本の国家をかき消した。この日の日本代表は、既に3次予選突破と最終予選進出が決まっている分、これまで出場機会の少なかった選手がメインのメンバー。ベンチコートを着こみ、その上からビブスを羽織った遠藤を見た時に「お、今日はそういう日か」と思いましたが、メンバーを見て納得。消化試合で遠藤抜き・かつサブメンバー主体での戦いというテストが出来るなーと思いつつ、キックオフを待ちます。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><u>■日本代表の"心臓"抜きでいかに戦うか?</u></div><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: right; margin-left: 1em; text-align: right;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-3VKJWn5J0Bo/TsJi3T0Ue-I/AAAAAAAAAEQ/DWxyC2SvPM4/s1600/9112_ext_03_0.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" src="http://2.bp.blogspot.com/-3VKJWn5J0Bo/TsJi3T0Ue-I/AAAAAAAAAEQ/DWxyC2SvPM4/s1600/9112_ext_03_0.jpg" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">単なるブロガーじゃなかったんです。</span></td></tr>
</tbody></table><div style="text-align: left;">今さら言うことでもないけれど、オシム以降の日本代表で最も替えのきかない存在が遠藤保仁です。このブログで遠藤がいかに凄いか、等という話をしても仕方がないので、気になる方はこちらの「<a href="http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/jfootball/2011/10/13/post_73/">"本田不在"以上の悲劇をもたらす、"遠藤不在"対策を考える</a>」という記事を御覧ください。さてさて、先述の通り司令塔遠藤を欠いたサブメンバー主体のテスト・マッチ的色彩の濃いこの試合。実際、オシム時代からほぼ休みがなく満身創痍に近づきつつある遠藤を欠くという場面は今後想定される分、この試合は非常に意義のあるものになるかと思われます。・・・ですが、この試合を遠藤不在のテストマッチと位置づけた時に、少し選手起用に気になる点が。それは最終ラインに吉田麻也がいないという点です。少々話が脱線すると、カテナチオを生んだ国イタリアの出身であるザッケローニですが、この吉田の重用というのはある意味ステロタイプのイタリア人らしく無い采配だな、とおもしろく思っています。というのも、センターバックに単純に守備力だけを求めるならば、吉田よりも適した人材は多くいます。将来性などを考えても、単純な守備専門の選手として捉えたならばそこまで稀有な存在ではない。では、なぜがザックは吉田を使い続けるのか。それは彼のオフェンス・センスにあると思っています。彼が普通の盆百のディフェンダーと違うのは、攻撃の起点となるパスを出せるディフェンダーである、という点です。これはつまり、従来は遠藤に偏りがちな、ゲームのバランスを整え、パスを散らし、相手の出方を伺いつつバランスを崩す縦パスをスッと一本通すという役目を分散する役目を有していると言えます。その辺りの話は、僕よりも<u><a href="http://d.hatena.ne.jp/pal-9999/20111103/p1">こちらの記事</a></u>をご覧になっていただいたほうがいいでしょう。岡田監督時代はその役目を闘莉王が担っていましたが、ザックはある程度評価が固く計算の立ちやすい闘莉王よりも、吉田の更なる成長にかけるということで彼を重用しているように思います。ですから、遠藤のいないテストマッチでビルドアップの仕事を請け負う練習をすべきなのは間違いなく吉田麻也なのですが・・・スタメンに名を連ねている様子はありません。練習で怪我等を負っての欠場でないとすれば、ザックはこれをテストマッチだと捉えていないのか、もしくはビルドアッパー不在で戦おうというポーズなのでしょうか。後ろから<b>吉田麻也-遠藤保仁-本田圭佑とセンターラインにしっかりとボールを捌ける選手を配置してきたチームにとって、そのいずれもを欠く試合というのは、ほぼ屋台骨を失った屋台としか言いようがない</b>のですが、何かプランがあってのことなのか・・・少し不安を感じたのを思い出します。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><u>■"アウェーの洗礼"どころじゃない強烈なアウェー感の中で</u></div><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; text-align: right;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-AnQrfhIt1xM/TsJcfZ-hIaI/AAAAAAAAAEI/rkcAxiC22l0/s1600/%25E9%2581%25A0%25E8%2597%25A4-331x500.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="200" src="http://3.bp.blogspot.com/-AnQrfhIt1xM/TsJcfZ-hIaI/AAAAAAAAAEI/rkcAxiC22l0/s200/%25E9%2581%25A0%25E8%2597%25A4-331x500.jpg" width="131" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">"冷静沈着"遠藤保仁</span></td></tr>
</tbody></table><div style="text-align: left;">今までの日本代表は、立ち上がりの猛烈なプレッシャーの時間帯や、アウェーで相手の気合に押されて落ち着かない試合では、遠藤にボールを預け、そこから的確に空いている選手に配分することで徐々にペースを握るという戦い方をしてきましたが、今思えば、これはある意味遠藤に依存しすぎたゲームの作り方だったと言わざるを得ないのかもしれません。前述のように、センターラインのボールを捌ける選手を全て欠く日本代表にとって、この時間帯を乗り切るほどの連携度はありません。当然です、今までその役目を遠藤一人が負っていたのですから。私としては、ここで吉田麻也がどれだけビルドアップを請け負えるのか見たかったのですが・・・。繰り返しになりますが、日本代表にとってセンターラインは生命線です。そのセンターラインの一番前をつとめる本田圭佑を怪我で欠いた初戦に、本田のポジションに阿部が入ったものの、まるでゲームに収まりが出ず、その後に配置転換して入った長谷部でもまるで駄目で、結局落ち着かないまま90分を終了したウズベキスタンとの試合を思い出してみても、このセンターラインがいかに日本代表にとって重要かはわかっていただけるかと思います。<b>中央で的確にボールをキープし、かつ分配できる選手がいてこその戦い方をするチームがザックジャパンなのだ</b>ということは繰り返すに値することだと思います。ですから、ホームの利を得た北朝鮮のプレッシャーのなかで、ゲームを落ち着けて自分たちのペースに持っていくことが出来ません。このことは、試合後インタビューで悔しさを滲ませながら「自分たちの戦いが90分で一度も出来なかった」という今野の発言からも明らかなことだと言えるでしょう。本田圭佑一人の不在は、中村憲剛を起用することにより多少穴を埋められた感はありますが、遠藤・吉田の不在を同時に埋められるほどではありません。それほどスペシャルな選手がいたならば、とっくにレギュラーを張っているでしょう。出来るとすれば遠藤保仁その人しか日本には存在しません。世界に目をやれば、バルセロナのシャビクラスなら楽々こなしたでしょうが、シャビがベンチスタートする程日本代表のレベルは高くありませんし。冗長になりましたが、なんとかゲームを形作るために日本も模索します。まず、前半10分過ぎだったでしょうか、ザックの指示で中村憲剛がボランチの位置に入り、代わりに長谷部がトップ下にあがることで、若干の落ち着きが生まれてきます。正直なところ、最初からそうすればよかったじゃないか・・・と思わざるを得ませんが、始まってしまった以上これは仕方がない。その下がってきた中村を起点に、右サイドバック駒野、右サイドハーフ清武と右サイドを中心にゲームを組み立てていきます。従来の日本代表の主戦場が長友・香川・遠藤のいる左サイドであるのに対照的ですね。これで何とかゲームバランスを整えつつ、戦うことが出来るようになります。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><u>■wish 本田 were here...</u></div><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: right; margin-left: 1em; text-align: right;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-VUu7JPBe6Hc/TsJnw7fjFmI/AAAAAAAAAEY/lMTWjid0XTs/s1600/img_128491_721720_1.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="132" src="http://1.bp.blogspot.com/-VUu7JPBe6Hc/TsJnw7fjFmI/AAAAAAAAAEY/lMTWjid0XTs/s200/img_128491_721720_1.jpg" width="200" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">組み立てもできちゃう万能FW・前田遼一</span></td></tr>
</tbody></table><div style="text-align: left;">なんとか徐々にビルドアップは出来るようになってきた日本代表。しかし、そこからあと一歩が遠い。トップ下に入った長谷部ですが、前述のウズベキスタンでも見たように、このポジションにはほとんど適性は無いと言ってもいいでしょう。クラブでは普段ボランチをこなしつつ、代表ではトップ下に入り見事に適応している中村のクレバーさが目立ちます。これは私の体感の域を超えないのかもしれませんが、トップ下は本当にセンスのいるポジションです。あるとすれば前方からのプレッシャーしかないボランチに対し、トップ下は持った途端相手に囲まれる恐ろしいポジションです。状況判断のスピード、相手を掻い潜る技術、そしてポジショニングのセンスと要求される要素が非常に多いポジション。今日のベンチで適性があるのは香川と清武ぐらいですが、香川は温存と決め込んでいるのでしょうし、ザックはあくまで清武をサイドで使いたいらしく、結果としてトップ下にボールを収められる選手が不在となる。本気で勝ちに行くならば、長谷部と中村のダブルボランチに移行し、ボランチで先発した細貝を下げてトップ下にプロパーが行くように配置すべきだったでしょう。しかし、そうする気配はない。私はここでその理由をしばらく考えてみたのですが、おそらくは1トップで先発している前田遼一のビルドアップセンスを買ってのことでしょう。ネット世論などを見ていても、前田に対する評価は二分されていて、しかも趨勢は前田不要論に偏っているように思えます。それもわからないでもありません。というのも、代表における前田は、クラブチームにおける役割とは随分違った働きをしているからです。アジアカップなどで特によく見られましたが、彼はサイドに流れたり、またはサイドに流れたりと、香川-本田-岡崎というアクの強い「俺が俺がタイプ」の1.5列目が上手くゴール前に顔を出せるように絶妙な配慮をしていたのです。そのためにはデコイラン(無駄走り)も惜しみませんし、体を擲って潰れ役も買って出ます。私はかつて記事の中で清武をして「周囲を活性化させる触媒男」と呼びましたが、前田遼一もまた同じような役割を果たしています。彼の特徴がよく出たのがアウェーのタジキスタン戦で、ゲームの流れを決定付ける2点目は、ハーフナー・マイクと代わって投入された後に、1列下がってボールをさばき、その裏の香川のためにサイドのスペースを作って走って受けさせた後、香川のクロスに対しニアに飛び込んで潰れ、ファーの岡崎にボールが渡りやすくするという地味でありながらも完璧な役回りを果たしました。更には、そうやって岡崎に花をもたせた後は、今度はゴール前でフリーの岡崎に出さず自分でキープしてシュートをネットに突き刺すという、今までの前田らしからぬ、それでいて同時に前田に何よりも期待されていたこともやって見せました。これらは、ファーサイドでクロスボールを待ったり、ポストプレーで味方にボールを落とすのをメインとするハーフナーでもなく、裏でボールを受けるか、低めの位置でボールを持って自分で仕掛ける李忠成には出来ないプレーであって、私はこれを見た瞬間に「あ、当分は前田は安泰だな」と感じたのを覚えています(このタイミングで言うのは後出しジャンケンっぽいと言えばそうなのですが、私はザックジャパンにおける前田遼一は本当に掛け替えのない選手として評価を一貫してきたつもりです)。しかし、だからこそこの前田のプレーをピッチの外・目の前で見ていたザックが信頼をより高めていたとしても何もおかしくはありませんし、そう考えると非常につじつまが合うように思えます。つまり、<b>アウェー・タジキスタンで得点の起点となり、潰れ役もやってお膳立てをしながら、自分も得点までしてみせた前田に、頼りない長谷部のトップ下の役割を分担させようとした</b>、と考えるのが一番スムーズだと思われる、ということです。・・・しかし、不運にも、前田と清武が同じピッチに立ったのはそれほど長い時間ではなかったこともあり、あまり連携が上手く行きません。トップ下の長谷部はほとんど空気だし、清武は「使われる選手」というよりはどちらかと言うと「使う選手」、前田も下がってきて「使う側」に参加しだすと、「使われる側」が岡崎しかいませんが、これは日本代表のこの試合の主戦場とは逆サイドの右サイド。当然、攻撃はちぐはぐで中々実を結びません。そんな中、なんとか0-0に抑えての前半終了。後半の戦い方に注目していきたいところです。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><u>■後半早々失点して、段々とおかしな方へ・・・?</u></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-EzPIXHPdXnY/TsJv-7T2LhI/AAAAAAAAAEg/MZaT3TuKn0s/s1600/chart+%25281%2529.png" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="148" src="http://3.bp.blogspot.com/-EzPIXHPdXnY/TsJv-7T2LhI/AAAAAAAAAEg/MZaT3TuKn0s/s200/chart+%25281%2529.png" width="200" /></a></div><div style="text-align: left;">後半キックオフ、メンバーは変わらず。あるとすれば香川投入かな、と思っていましたが、やはり温存と決め込んでいるようです。ドルトムントの監督ユルゲン・クロップも毎回激怒しているようですし(<u><a href="http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/news/20111007/soc1110070834000-n1.htm">記事</a></u>)、これはおそらく揺るがないでしょう。とすれば、前半のちぐはぐな戦いを続けることとなりますが・・・と思っていると、後半立ち上がりに早々に失点。サッカーというのは、立ち上がりと言われるゲーム開始・またはハーフタイムからの再開の15分ごろまでにスコアが動くことが多いのですが、今回もまさにそのとおり、ずっと好機を伺っていた北朝鮮がヘディングで先制点を決めます。これに対してとうとう動き出すザッケローニ。呼ばれたのは内田、交代するのは14番中村憲剛、ふむふむ3バック移行かしら・・・と考えてましたが、え!?ケンゴ外しちゃうの??と思わず二度見。なぜ中村なんだ・・・。これには眼を疑ってしまいました。というのも、フォーメーション移行の是非はともかく、この試合における唯一のパスの出し手であり、かつ今回はバランスの取り手でもあった中村を外すということは、少し理解しがたい何かを感じます。定石でいうならば細貝を外すべきだと思うのですが、何か細貝に賭けたいものがあったのでしょうか・・・。ということで、また案の定ですが、パスの出し手がいなくなります。その後にハーフナー・マイクが入って、ますます狙いがわからなくなる。というのも、ハーフナーのような高さを活かしたいのであれば、遠くからでも正確なボールを供給できる中村などは必須となる選手だからです。そして、そのあとは李。朝鮮人学校で育った選手ですので、この試合にかける思いは一塩であり、個人的な願望としては彼を先発で使ってやってほしかったのですが・・・。それは置いといて、これで若干3-5-2のような形になります。あとはもうイケイケドンドン。どんどん人数をかけてゴール前に迫りますが、なかなか最後の一発が決まらずに時間だけが過ぎていきます。相手選手が審判に執拗に抗議をして退場するという幸運も生かしきれず、結局は試合終了。結局のところ、<b>事前に十分に考えられたであろう遠藤不在の対策を試合が始まってから行い、細貝と長谷部という潰し屋気質のボランチを並べバランスを欠いて、更には放り込みサッカーをするのに正確なフィードの持ち主を外すという采配の迷走っぷりだけがただただ目立つ試合だった</b>ように思われます。試合後、ザッケローニは「相手の勝ちたい気持ちが我々を圧倒的に上回っていた」というコメントをしていましたが、おそらくはザッケローニは完全にこの空気に飲まれてしまったのでしょう。日本人でこそ、隣国の予測不可能性には多少の免疫があるものの、<b>ザッケローニはそんな極東の緊迫した政治バランス等は知らない、イタリアの人間ですから、これも自然と言えば自然なのです</b>が。しかし、この敗戦は必ずや日本代表というチームの糧になるのは間違いありません。ザッケローニ就任以来の初の敗戦が、このようなある種異常な敗戦であり、指揮官ともども空気を飲まれるという経験を、消化試合で行うことが出来たということ。これは多大なる収穫です。と同時に、彼にはそろそろトップ下長谷部が不可能であるということを学んでもらわなければならないでしょうが・・・。しかし、繰り返しになりますが、敗戦の経験というのは非常に糧になりますし、また彼らは維持でも糧にするでしょう。試合後、少し眼が潤んでいた今野の姿を見て、そう確信しました。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"></div>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-60973483715261819602011-09-26T16:13:00.004+09:002011-09-26T19:11:32.404+09:00【リーガ】 "挑戦を受けたバルサ3-4-3"<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">ヴァレンシア VS バルセロナ</div><div style="text-align: center;">2 - 2</div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><iframe allowfullscreen='allowfullscreen' webkitallowfullscreen='webkitallowfullscreen' mozallowfullscreen='mozallowfullscreen' width='320' height='266' src='https://www.youtube.com/embed/YWNia6Gr4mg?feature=player_embedded' frameborder='0'></iframe></div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div style="text-align: center;"><b>概要</b>:<br />
ここまで例年稀に見る勢いで敵を撃破してきたバルセロナ。</div><div style="text-align: center;">その躍進の原動力となっているのが今シーズンからの新フォーメーションである。<br />
しかし、バレンシアの若き指揮官とピッチ上の11人は、<br />
目まぐるしいポジションチェンジで相手に的を絞らせないこの布陣の前に<br />
混乱の中なすすべなくやられてきた他チームとは対照的に、</div><div style="text-align: center;">ディフェンスの"穴"を効果的に突くカウンターサッカーでバルササッカーと堂々対峙。</div><div style="text-align: center;">最終的には、試合開始から続けてきたハイプレスが弱まる76分に同点弾を許したが、</div><div style="text-align: center;">それでもバレンシアの挑戦はバルサの絶対的地位を揺るがすことに成功したと言えよう。</div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div style="text-align: center;"><br />
</div><div style="text-align: center;"></div><a name='more'></a><br />
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-rBTPLMLsFSw/TnuKo-Og5MI/AAAAAAAAADA/6nVy5dYUgvg/s1600/2011y09m23d_042013234.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="170" src="http://4.bp.blogspot.com/-rBTPLMLsFSw/TnuKo-Og5MI/AAAAAAAAADA/6nVy5dYUgvg/s200/2011y09m23d_042013234.jpg" width="200" /></a></div>ホーム・バレンシア。システムとしては、オーソドックスな見方をするならば4-2-3-1で、シャドーストライカーを配置したフォーメーションと言えるが、今回のバレンシアはカウンターサッカーに特化するために、壁を作っていた印象があるので、そういった意味では4-4-1-1という変則的なフォーメーションと捉えるのが良いかもしれません。<br />
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<div class="" style="clear: both; text-align: left;"></div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-skjZ84k4Glw/TnuKqPGdQsI/AAAAAAAAADE/xofu2bkPKpA/s1600/2011y09m23d_041954687.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="188" src="http://3.bp.blogspot.com/-skjZ84k4Glw/TnuKqPGdQsI/AAAAAAAAADE/xofu2bkPKpA/s200/2011y09m23d_041954687.jpg" width="200" /></a></div>対してアウェー・バルセロナ。2011-2012シーズンからおおっぴらに使い始めた3-4-3を今回も使用。今節に限らず、このフォーメーションを用いる上で目を引くのが、本職サイドバックのアウヴェスをウイングとして使用することが多いこと。また、フォーメーション図では把握しづらいが、メッシとセスクは実質的にフリーマンで、メッシが引いて組み立てた場合などには、セスクは常に裏を狙っています(その逆もまた然り)。つまり、2010-2011シーズンでは専らメッシが引いてきて組み立てに参加し、メッシが下がったことで空いたスペースにペドロが走りこむ、というパターンが多かったのですが、そのようなメッシの役割を今年からはセスクと分担し、かつ入れ替わり立ち替わり行なっている、というのが特徴だと言えるでしょう。<br />
<div class="" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><u>■試合開始10分過ぎ。突然試合が動く。</u></div><div class="" style="clear: both; text-align: left;">この試合、すでに何度か言及しましたが、バレンシアは素晴らしく統制されていた、としか言いようがありません。彼らはまるで針のように鋭かった。その"針"はバルサの3枚のディフェンスの僅かな間隙を常に狙っていたし、またそのチャンスと見るやいなや凄まじい勢いでそこに襲いかかっていました。そして、そんな彼らの試みは、最初の機会にして成功の目を見ることとなります。試合開始10分すぎ、アビダルのオウンゴールのシーン。<br />
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<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; text-align: left;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-Rf3DxwU3hyI/TnuSSBpYQNI/AAAAAAAAADI/rx0iJ3mrY6w/s1600/a.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="170" src="http://2.bp.blogspot.com/-Rf3DxwU3hyI/TnuSSBpYQNI/AAAAAAAAADI/rx0iJ3mrY6w/s320/a.jpg" width="320" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: x-small;">一点目のシーン・その1</span></td></tr>
</tbody></table><span class="Apple-style-span" style="font-size: x-small;">バルサDF陣がボールをもった時に、プレッシャーをかけつつパスコースを裁断することでパスミスを誘発する。これが功を奏してバイタルエリア(相手DFラインとMFの間に出来る空白地帯)でのボール奪取に成功。この後、プジョルはボール保持者に対してすかさずプレッシャーをかけにいく。しかし、そこをバレンシアは狙っていた。バイタルで奪われた危機感から、相手にすぐさま飛びつくことで、DFの横の関係に穴が生まれてしまう。また、プジョルだけでなく、(おそらく)シャビ、セスクと3人もがボールに集まってしまい、数的同位が崩れる。</span></div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><div style="text-align: left;"><br />
</div></div><div style="text-align: left;"><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: left; margin-right: 1em; text-align: left;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-ebdWAzDWqG0/TnuSSa9fLcI/AAAAAAAAADM/E5q51SjQALA/s1600/b.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="169" src="http://2.bp.blogspot.com/-ebdWAzDWqG0/TnuSSa9fLcI/AAAAAAAAADM/E5q51SjQALA/s320/b.jpg" width="320" /></a><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">一点目のシーン・その2</span></td></tr>
</tbody></table><div style="text-align: left;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: x-small;">これにより、上図その1ではバレンシアとバルセロナは数的同位であったのに対し、左図その2でもお分かりのとおり、3人がボールに集まってしまったため、その裏ではバレンシアが数的優位をつくりだしている。バイタルで味方がボールを持つと、3人を引きつける一方で、しっかり味方の飛び出しを確認している。このチャンスに、今できた、いや、むしろ「作り出した」、というべき相手DF陣同士の"間"に他の選手は猛烈に走りこんでいる。この図では確認できないが、この後、バレンシアの最も左に開いた選手にボールが入り、4対3という数的優位をもって、先制点のシーンに繋がっていく。これらは、4バックよりもDF同士の距離が大きく開くという3バックの弱点をよく見越したプレーで、しかもそれをチーム全体でよく意思統一されているということがよくわかる瞬間だった。無駄がなく、役割がしっかり分担とされていて、何よりも狙いが明確に共有されている。バレンシアの監督、ウナイ・エメリという男。この名前は覚えておいて損は無いだろう、と確信した瞬間だった。</span></div><div><br />
</div></div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;"><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><u>■しかし、すぐさま同点に追いつくバルセロナ</u></div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: right; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-9uPZn2xysqM/Tnug3yfoR1I/AAAAAAAAADQ/xdqOUlqv1mY/s1600/a0021565_15455233.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" src="http://2.bp.blogspot.com/-9uPZn2xysqM/Tnug3yfoR1I/AAAAAAAAADQ/xdqOUlqv1mY/s1600/a0021565_15455233.jpg" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">※画像と本文は関係ありません</span></td></tr>
</tbody></table>バルセロナの攻撃力の肝は、<a href="http://ports0.blog9.fc2.com/blog-entry-843.html">山本昌邦氏もかつて解説で言及していた</a><a href="http://ports0.blog9.fc2.com/blog-entry-843.html">(外部リンク)</a>ように思いますが、「トライアングルの形成」にあると私は考えています。かならずボール保持者を頂点とする三角形が形成されるように各自ポジショニングすることで、ぐるぐるとボールを回し続ける。このトライアングルの参加者が入れ替わり立ち替わりすることが、相手を翻弄するようなバルセロナのパスサッカーの核心です。また、ボール付近ではそのようにぐるぐると参加者を変えながらトライアングルが形成されていますが、トライアングルに参加していない選手の動きも、前述のそれと同じく一つの核心だというべきでしょう。囮の動き、スペースを開ける動きと、そこに走りこむ動き、そしてまた出来たスペースに走りこむ動き・・・という動的な流れが、ボールの無いところで行われています。これら2つの核心を裏付けるのが、0-1から1-1へと同点弾が決まった際の動き。キャプチャは割愛しますが、セスクとケイタの2選手に注目していただくと、よくわかるのではないかと思います。セスクがメッシを追い越してバイタルに→またケイタはそのセスクに釣られた相手DFの懐に飛び込み→そしてケイタが元いたバイタル手前付近のスペースでペドロが、シャビからのロングボール受け→その後ペドロがセスクを経由して、流れのなかで全くボールに絡んでいなかったメッシに収め→そのメッシが、先ほど侵入したケイタが作る壁に守られながらバイタルからドリブルを仕掛けることで相手を釣りだし→その釣りだした背後にペドロが飛び込みシュート、という流れが確認いただけるでしょう。<br />
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<div class="" style="clear: both; text-align: left;"><u>■だがしかし、またその10分後、バレンシアの"半端ない"カウンター炸裂</u></div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: left; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-WbPJPwPjbGg/Tnujcsfx-QI/AAAAAAAAADU/TLlKcZsVZh4/s1600/2011y09m23d_060343390.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="119" src="http://1.bp.blogspot.com/-WbPJPwPjbGg/Tnujcsfx-QI/AAAAAAAAADU/TLlKcZsVZh4/s200/2011y09m23d_060343390.jpg" width="200" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">同日、「半端ない」彼もU-22で頑張っていました。</span></td></tr>
</tbody></table>しかし、バルサとしてはまだ油断できません。スコアこそイーブンでにしたものの、なんといっても「崩されている」のであって、状態としては悪いまま。そして、そこに対しての改善案もまだ具体的には結実していない。前半の早い段階で選手を交代するわけにもいかない(それは監督の志向にもよりますが、大抵の監督はまずピッチ上だけで修復できないか試みるし、あまり早く替えては示しがつきません。首相じゃないですが、簡単にブレることを示すと、よくいえば臨機応変ですが、悪くいえば後手後手の受身采配だという認識がチーム内に出ちゃいます)。幸い、バルサには前線に天才が揃っています。たとえ守りきれなくても攻めきることは可能だが・・・と考えながら見ていると、早速メッシが独力で突破しチャンスメーク。とにかく点を取ってスコア上で突き放しさえすれば、相手もガッシリ守ってカウンター等とは考えてもいられなくなるだろう、だから当分バルサはこのペースで行くんだろうな・・・と考えていた瞬間でした。「ん?何が起こった?」というレベルの超速カウンターでバレンシアが勝ち越し。いやー、こんなに気持ち良いカウンターをバルサ相手にかましたのは、モウリーニョ時代のインテルまで遡らなければならないのではないか、というレベルです。一応この失点を分析すると、バルサの選手としても同点弾の勢いに乗って勝ち越しだ、と考えていたのか、非常に前がかりになっていて、1点目と同様ディフェンスが前目につり出されたその裏(前回はプジョル、今回はマスチェラーノ)を、やはりかなり組織的に突かれての失点だった、と言えます。くわえて、1点目も左サイドからだったから、バレンシアとしては左サイド、マスチェラーノの裏が狙い目・・・という共通意識を持っていたのかもしれません。そう考えると、ますますこのチームが怖くなってきます(そもそも、バレンシアはリーガ制覇9回の強豪です。ここ数年こそバルサやレアル・マドリーに優勝を譲ってはいるものの、常に上位に食い込んでいて、近年ではバルサ所属のビジャやマンチェスター・シティ所属のシルバ等、非常に優秀な選手を数多く輩出しています。ただ、経営状況があまり芳しくないこともあり、せっかく育った選手を各国トップチームに泣く泣く売っているために優勝とまではいきません。とはいっても、この試合を見るかぎり、今年もかなりの上位に食い込んでくるのは間違いないでしょう。いや、このカードの前にやっていたレアル・マドリーと比べても、ひょっとするとレアル・マドリーよりも上に来るかもしれない、そう思わせる「半端ない」カウンターでした)。<br />
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<u>■後半立ち上がり、慣れ親しんだ4-3-3に戻すバルサだが・・・</u><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-q_yS6qOdkP8/ToAYBoOXJKI/AAAAAAAAADY/KM9oj4p9PUQ/s1600/chart.png" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="148" src="http://1.bp.blogspot.com/-q_yS6qOdkP8/ToAYBoOXJKI/AAAAAAAAADY/KM9oj4p9PUQ/s200/chart.png" width="200" /></a></div>バレンシアの先制点の所でも述べましたが、このフォーメーションが極度にカウンターに弱い理由としては、中盤に厚みが出た分、そこを越えられた時に後ろに残っている選手が、広く開いた3人のディフェンダーしかおらず、隙間を突かれやすいということがあります。そういった意味では、4バックはディフェンダー同士の隙間は生まれにくく、カウンター対策も敷きやすい。4バックは、サイドバックの選手の攻撃参加に大きな特徴があるフォーメーションですが、このサイドバックがオーバーラップを控え気味にして、攻撃参加は組み立てのみ、といった形にすることも可能です。これは、失点は数としては2点でしたが、やはり同様の形でピンチを作られることも多かった、前半の再三に渡るバレンシアの鋭利なカウンターに対し、バルセロナが対策を打たざるを得なくなった、ということを意味しています。これが功を奏したというべきなのか、後半立ち上がりはこれまでのバルサらしくゆったりとゲームを支配していきます。この慣れ親しんだフォーメーションでバルサはカウンター狙いのチームと数多く試合を行って倒してきていますから、そういった意味でも4-3-3に復帰させるというペップの決断は必然だったと言えるでしょう。<br />
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<u>■後半18分、再び牙を剥く3-4-3</u><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-yf1QqLx02Uc/ToAcJme2KBI/AAAAAAAAADc/o2vUfT3-hHA/s1600/chart+%25281%2529.png" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="148" src="http://2.bp.blogspot.com/-yf1QqLx02Uc/ToAcJme2KBI/AAAAAAAAADc/o2vUfT3-hHA/s200/chart+%25281%2529.png" width="200" /></a></div>試合は膠着状態で、このままゆったりとバルサが崩していくのだろう、と私をふくむ多くの人が思ったことかと思います。しかし、バルサを指揮するグアルディオラだけは別でした。前半から鋭いカウンターを仕掛けるために積極的に走ってきたバレンシア選手陣の足が鈍くなってきたのを見て、なんとまた3バックに戻し、再び中盤を圧倒しながら勝ちに行くという選択を決定したのです。そして、後半18分にセンターバックでキャプテンのプジョルを替え、運動量の多いチアゴ・アルカンタラを投入。これを受け、足の止まってきた選手を替えてバルセロナに対応しようとしていたバレンシアですが、従来より中盤に厚みを増したバルセロナがこれを振り切り、3-4-3復帰14分後にビジャが抜けだして同点ゴールとなります。しかし、それでも手を緩めないバルセロナ。再三に渡り相手ゴールに詰め寄りますが、バレンシアのキーパー・グアルタの好セーブの前に阻まれ続けます。そして、何度もゴールに迫りながら、なかなか勝ち越し点を決めることができない中、そのまま試合終了。最後に一矢報いようとしたバレンシアの攻撃をかわしたバルセロナが猛烈なカウンターをしかけようとしていた時に、中盤の花形選手である10番・バネガが体を張ってチアゴを止めた、その瞬間に試合終了のホイッスルが鳴り響いたのは、何かこの試合を象徴するものがあったように思います。<br />
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<u>■4-3-3ではなく、3-4-3に拘る理由とは</u><br />
<div style="text-align: left;"><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: right; margin-left: 1em; text-align: right;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-4Mu7bzxkqsI/ToAkTJu2DmI/AAAAAAAAADo/fe-5XHvmJi8/s1600/bbcf8467.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="153" src="http://3.bp.blogspot.com/-4Mu7bzxkqsI/ToAkTJu2DmI/AAAAAAAAADo/fe-5XHvmJi8/s200/bbcf8467.jpg" width="200" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">「バルサの心臓」が送ったメッセージ</td></tr>
</tbody></table>この試合に限らず、2011-2012シーズンはスタートから3-4-3を貫いているペップ・バルセロナ。よくよく考えれば、バルセロナは4-3-3のままでもいいはずです。過去3年間で3回のリーグを制覇するのみならず、3年間で2回チャンピオンズリーグも制覇しているこのチームがなぜフォーメーションを替えなければならないのか?その答えを握るのは、やはり新加入のセスク・ファブレガスだろう、と私は思います。グアルディオラがまだバルセロナの選手だった頃から、彼はまだカンテラにいたセスクに対して左の写真のユニフォームを贈っています。そこにはメッセージ込められていて、内容は「この4番をつけた君をカンプ・ノウで見るまで待っている」というもの。セスクの並々ならぬ才能に期待を抱いていた現役時代のグアルディオラと、そんなグアルディオラに憧れていたセスクの間には、他の選手との間にあるそれとはまた違う深い絆があるようです。毎年のように優秀な人材を獲得するバルセロナですが、それでもフォーメーションを替えてまで彼らを使うということはありませんでした。しかし、シャビ、イニエスタ、ブスケツ、そしてセスクというこの4人は、ペップとしては外すことは出来ない、ということでしょう。入団当初はシャビもしくはイニエスタのターンオーバー要員と観られていたセスクですが、もはやペップにとって欠かすことのできない人物にまでなったようです。</div></div></div></div>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-11005756259492595492011-09-10T03:48:00.001+09:002011-09-12T00:25:37.645+09:00【A代表】 日本 VS ウズベキスタン<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-z5xLrnc6p9c/Tmo9l3dW-VI/AAAAAAAAACo/GBKVmInZ8Hk/s1600/chart1.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="http://2.bp.blogspot.com/-z5xLrnc6p9c/Tmo9l3dW-VI/AAAAAAAAACo/GBKVmInZ8Hk/s1600/chart1.png" /></a></div><br />
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<iframe allowfullscreen='allowfullscreen' webkitallowfullscreen='webkitallowfullscreen' mozallowfullscreen='mozallowfullscreen' width='320' height='266' src='https://www.youtube.com/embed/tPJyu6mfgLc?feature=player_embedded' frameborder='0'></iframe><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"></div><a name='more'></a><br />
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"><u>■ドタバタしっぱなしの前半45分・・・</u></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"></div><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-3S03WiO5sh8/Tmo_mg_USAI/AAAAAAAAACs/0Cp4CN5LmZ8/s1600/PN2011010401000145.-.-.CI0003.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="200" src="http://1.bp.blogspot.com/-3S03WiO5sh8/Tmo_mg_USAI/AAAAAAAAACs/0Cp4CN5LmZ8/s200/PN2011010401000145.-.-.CI0003.jpg" width="146" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">成果を見せる機会だったが・・・</span></td></tr>
</tbody></table>かなり変則的な布陣でスタート。プレミア2部でプレーする阿部ですが、個人的には遠藤のバックアップ要員だと思っていたので、トップ下で先発とはかなり意外でした。しかし、何かと器用な選手であることに加え、イギリスに渡ってからプレーに随分と積極性が出てきたという話でしたから、これは意外と面白いのかも・・・と思っているとキックオフ。うむ、間違いなくトップ下で出場している・・・がしかし、全くといって機能していない。とはいっても、これは阿部ちゃんを責めることは出来ないよなーと思っていたところ、ザックもさすがにまずいと思ったのか早速のポジションチェンジ。阿部がアンカーに周り、遠藤と長谷部が0.5列前に上がる南アフリカW杯仕様(4-1-4-1)。ウズベク相手にこのフォーメーションは正直無いだろ・・・と思いつつも、まあ阿部ちゃんもこれならやり慣れてる分どうにかなるかしら、と考えてた矢先のことです。なんだかよくわからん内に失点。うーん、リプレイを見ると、フリーでシュートを打った選手にプレスを書けなければならなかったのは、おそらく阿部ちゃんですね・・・。彼の元々の持ち味は、高い技術力に裏打ちされたゲームバランサーとしての能力に加えて、類まれなる危機察知能力であって、そこを買われて南アフリカではアンカーを果たしていたのですが・・・。まあ確かに、久々の布陣を、それも練習で試したのかもわからない布陣を、ドタバタしてる中でいきなりはいじゃあやってちょうだい、じゃ連携ミスが生じるのも無理もないとも言えますが、にしても阿部ちゃん、これは悔しい試合となったでしょう。その後、割と慎重な入りだった日本ですが、香川のいる左サイドを中心に、うまく左SB駒野が絡みながら相手ゴールへと迫りますが、なかなか結果が出ずに前半終了。結局、阿部ちゃんは結局見せ場なく退くこととなりました。一応アピールできるポイントを挙げるならば、後ろにネットが張れる阿部がいたことで、遠藤・長谷部の片方が思い切りのいい攻撃参加が出来るようになったという点でしょうか。だけれど、遠藤は怪我をおしての出場だし、長谷部も低い位置から持ち上がり、仕掛けるなり鋭い縦パスを送り込むなりミドルを打つなりするから恐怖なのであり、もともとさしてトップ下適性のある選手ではなかったという点では、そこまで有効な戦術変更になったとは言えませんでした。<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><u>■とうとう耐え切れず、香川・清武システム発動</u></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"></div><table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em; text-align: right;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-KQgFY9nXc7o/TmpEp0rlQQI/AAAAAAAAACw/86eXHx5X2jo/s1600/chart2.png" imageanchor="1" style="clear: right; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="148" src="http://2.bp.blogspot.com/-KQgFY9nXc7o/TmpEp0rlQQI/AAAAAAAAACw/86eXHx5X2jo/s200/chart2.png" width="200" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span class="Apple-style-span" style="font-size: xx-small;">ちびっ子3人集を1.5列目に揃える後半フォメ</span></td></tr>
</tbody></table>後半は打って変わって、トップ下には本職の香川が入り、右に香川とやたらの息の合う清武を投入。正直、試合の入りからこうすればゲーム内容は全く違ったと思うんです。ただ、トップ下香川に依存したシステムで戦い続けてしまうと、いずれ怪我から復帰し合流するであろう本田の使いどころがなくなってしまう。加えて、ザックとしてはしっかり守備からチームを作りたいと考えているようなので、自陣でのボール奪取後にしっかりとボールを収められる本田をトップ下におきたいと考えている。いわば、守から攻のスイッチングの間にボールを守っておく役割が出来る人間が高い位置にほしいと考えているのでしょう。これに対し、トップ下の香川はまた本田とは違うタイプの選手で、どちらかというとシャドーストライカーもしくはセカンドトップという感じ。ボールを受けたら素早くはたくか、もしくは仕掛けていくので、特に後者の選択肢をとった場合は、やはりその分ボールロストも多くなる。長い時間ボールを足元でもっておくことを選ぶタイプではないので、香川トップ下というのはそれはそれで相手の脅威となるのは間違いないのだが、やはりザックの構想からは少し逸れてしまう。「サイドから切り込んでいく、デル・ピエーロのような選手になれ」としきりに促すのも、おそらくはそのためでしょう。また、香川の一つまえで弾除けになってくれるドルトムントにおけるバリオスのような屈強なフォワードはやはり日本にはいない(全盛期の鈴木隆行がいればまた別かもしれませんね)。せめて、ちびっ子3人集の前で相手を引きつけ、なおかつボールを落とせるハーフナーマイクを同時に投入すべきだった、というのが持論です。まあそれは置いといても、本田を怪我を欠く現状で、短期的な結果のみを求められるならば、おそらくは入りからこのシフトでも構わなかったのかもしれませんし、そうではなくて、3年後のブラジルW杯まで見ているからこその躊躇だったのでしょう。ただ、予想以上にウズベキスタンは組織的で、また個人技も高かったので、なりふり構っていられなくなった、というのが真相なのではないでしょうか。<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><u>■ピッチに立つと味方が活性化しだす謎の触媒男、清武弘嗣</u></div><div style="text-align: left;"></div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-H-kk2yQ58xI/TmpIxh2WkeI/AAAAAAAAAC0/fO1egjZ-y1k/s1600/scc1109070505015-n1.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="200" src="http://1.bp.blogspot.com/-H-kk2yQ58xI/TmpIxh2WkeI/AAAAAAAAAC0/fO1egjZ-y1k/s200/scc1109070505015-n1.jpg" width="171" /></a>上のハイライト動画では確認しにくいですが、清武が入ってからの日本は全く別のチームと化しました。前半は香川のいる左サイドからの攻撃がメインで、たまに顔を見せたと思ったら超しょっぱいアーリークロスを放り込んでは跳ね返されるだけだった内田の動きも見違えるようによくなり、遠藤(長谷部)-内田-清武-香川あたりのうち3人ほどがトライアングルを形成し、ぐるぐると入れ替わりながらスラスラとボールを前に進めていきます(ここに吉田や今野が絡んでくると、より複雑で相手を翻弄できるようになるのですが、そういったことには連携の成熟が必要ですし、何よりもザックがセンターバックの前線への顔出しをあまり好まないタイプのようなので、これについてはひとまず置いておきましょう)。そして、ようやく後半20分にやはり右サイドの展開から内田のクロスが、FW李の頭を越してファーサイドの岡崎の飛び込みに合わせることに成功し同点に。サイドを制圧することに制圧しつつあったので、そこからクロスを合わせられるように投入の準備を進めていたハーフナーは、この得点でプレーが切れた時にようやく投入されます。彼にとっても、少し運の無い試合だったと言えるかもしれません。さて、後半立ち上がりの圧倒的なパスワークの中心にいたのは、先述のように後半から投入された清武弘嗣その人間です。上では「謎の触媒男」と評しましたが、ではなぜが彼が触媒たりえるのか、その「謎」を少し考えてみますと、ボールを出す時も、また受けるときも、必ず彼は「動きながら」動作を行います。つまり、動作の流れのなかでボールに関連しているので、次の動きへと入るのが早い、というか途切れずに次の動きに入りますので、そのため味方は清武の次の動きのイメージを共有しやすい、というのが一つ挙げられるのではないでしょうか。つまり、ボール回しのための動きの「軸」を清武は演じることが出来るのです。そして、周囲の人間はその軸に沿ってそれぞれが意思決定します。軸を中心に捉えたうえで、瞬時に関連しうるプレイヤーの動きを想定しつつ、そして各プレイヤーは「解」を選びとる。いいかえるならば、清武の「提案」に対し、周囲の人間が、自身のポジショニングや役割に応じて「解釈」を行う。そしてまた清武はその「解釈」を見て次の「提案」を行う・・・という循環が生じている、といったところでしょうか。また、清武が「提案の仕方」を示して見せることで、香川や長谷部もまた徐々に「提案」を行っていく。そうして「提案者」と「解釈者」が増殖していくという正のフィードバック現象が起きている、というわけです。</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><u>■「正着」の打ち方を覚えたアブラモフ・ウズベキスタン監督</u></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"></div><div style="text-align: left;"></div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-cg4f9bXGlOE/TmpO2eOUtBI/AAAAAAAAAC4/u690E5STSFc/s1600/flag.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="133" src="http://1.bp.blogspot.com/-cg4f9bXGlOE/TmpO2eOUtBI/AAAAAAAAAC4/u690E5STSFc/s200/flag.jpg" width="200" /></a><span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none;">ザックにとって、というよりほぼ殆どの日本サポーターにとって誤算だったのは、ウズベキスタンのアブラモフ監督の戦術眼がいつもより研ぎ澄まされていたことでしょう。この試合も、守備をしっかり固め、前線の選手の個人技で打開するという手堅いカウンターサッカーを展開していたアブラモフ監督。当然、後半に入ってからの日本の攻勢をただひたすら耐え続ける、ということはなく対策を行って来ます。失点の10分後には中盤の選手を本職ディフェンダーに交代。清武が入って得点もとり、イケイケドンドンになりかけてた日本代表のリズムを見事裁断することに成功します。選手変更により更に引篭もりカウンターにシフトしたウズベキスタン、さらに再三にわたって日本ゴールを脅かしていき、それに対してパス回し用のスペースが封じられがちになってしまった日本は、随分勢いを失ってしまいます。アブラモフ監督からのアクションに対し、勝ち点3を取りに来た日本はどのようなリアクションを示すのか・・・。そこで見られたのがザックの秘策である「3-4-3」でした。駒野にかわって槙野がディフェンダーの一角を勤めるべく投入されます・・・が、正直3バックの効果の程があまりわかりませんでしたし、今でも僕にとってはあまり釈然としません。いや、正確に言うと「ザッケローニの3バック」は効果がよくわからない、というべきでしょう。確かに、長友の所属するインテルの新監督であるガスペリーニも3バックを多用しますし、強力な両SBを擁するバルセロナのグアルディオラも、今シーズンの開幕戦のシステムに3バックを試していますので、3バックは世界的に流行の兆しを見せかけています(<u>参考:<a href="http://www.plus-blog.sportsnavi.com/inter18/article/60">ガスペリーニの戦術:3バック、3トップ</a></u>)。ガスペリーニとグアルディオラの3バックに共通しているのは、「3-4-3だけでなく3-5-2や3-6-1、4-3-3とも併用しながら」「選手変更なしに」「試合の流れのなかで」「相手を翻弄するために」用いられているという点であり、ザックジャパンのように固定的なシステムだとは捉えていないわけです。特にグアルディオラなんかは、もうかなりのフォーメーション・マニアですから、試合中何度も「フォーメーション・チェンジ」を行わせて的を絞らせないわけです。それに対し、ザックジャパンの3-4-3は連携不足の感は否めず、相手だけでなく味方も導入直後は混乱してしまっていますし、そしてどうせやるなら、せめてもう5分早く始めるべきだったでしょう。というのも、80分からのスタートじゃ、たった10分しか残り時間はなく、ただでさえ慣れてないフォーメーションですから、システムを整えなおせたかな、ぐらいならまだしも、整えなおす時間すら残されていない、という可能性すらありますし、現にウズベキスタン戦ではそうだった。・・・話がずいぶん巻き戻りますが、おそらく阿部というユーティリティ性の高い選手を先発させたのは、選手変更なしでのシステムチェンジが可能になるだろう、という目論見もあったのではないかと思います。しかし、その目論見は、甘かったと言わざるを得ないでしょう。いわば、ザッケローニにとっては誤算続きの試合だった、と推測できます。</span></div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="" style="clear: both; text-align: left;"><u>■この試合のザッケローニを評価することは、とても難しい</u></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-FpgoCb5nEUc/Tmpco0dmtCI/AAAAAAAAAC8/vlrRd3gTqf8/s1600/S200_f-sc-tp3-110905-0027.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="http://4.bp.blogspot.com/-FpgoCb5nEUc/Tmpco0dmtCI/AAAAAAAAAC8/vlrRd3gTqf8/s1600/S200_f-sc-tp3-110905-0027.jpg" /></a></div><div style="text-align: left;">ここまで割とザッケローニの采配に対して批判的な文章を綴ってきたわけですが、にもかかわらず私はザッケローニに対する評価は難しいと感じています。というのも、この試合のもつコンテクストを考えると、事態は非常に複雑になってくるからです。アジアのなかでは比較的強いとされるチームを相手に、アウェーで、スタート時点からチャレンジングな采配を行ったこと。3次予選が始まったばかりの段階であり、勝ち点の取りこぼしが全く許されない、という差し迫った状況ではないということ。そしてそれらに対し前半で見切りをつけて、後半は勝負に徹し、勝ち点1を拾うことが出来たこと。3バックを公式戦で試すことができたこと。これらを鑑みると、「さすが名将」と言えなくもない、となりますが・・・。私はこれらを鑑みて、最終的に判断を下すならば、それでもやはり、「今回のザックはマズかった」といいたいと思います。それぞれの采配は、間違いではなかったものの、正解ではなかった。3バックへの移行が遅れたことは先述の通りですが、それだけでなく、ハーフナーを入れたものの、その高さを活かした先述をその後展開できていたかと問われれば、そこには疑問を禁じえない、という点もあります。また、やはり「フォーメーション・チェンジ」ということに対する考え方が少し古い、というのも露呈されました。もちろん、バルセロナのような現代型のフォーメーション・チェンジには、ユーティリティ・プレイヤーでありながら、本職以外でも高いパフォーマンスを発揮できる人材が揃っているということが条件になりますし、これは野球で言うならば、内野ユーティリティでありながら、どこの守備位置でも高い守備率を誇るですとか、スイッチヒッターでありながら両打席とも高打率を残せるなどということになりますので、容易なことではありませんが・・・。しかし、だとするならば、フォーメーション・チェンジを行いながら戦うことは果たして日本代表にとって有益なことなのか、という問いが新たに生じてきます。もちろん、オプションは多いほうがいいのですが、そのオプションのせいでピッチ上の選手が混乱するのならば、果たしてそのオプションのもつ意義とは何なのだろうか、とも思わされます。「ザッケローニイズム」をより浸透させることができなければ3-4-3はおそらく機能不全であり続けるだろうということは明らかであり、そしてそのザック自身が、選手投入などで微妙なブレを露呈している限りは、イズムの浸透も遅れてくるかと思います。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">■選手採点</div><div style="text-align: left;">川島...<span class="Apple-style-span" style="color: red;">7.0</span> / セービングの技術が向上したか? </div><div style="text-align: left;">吉田...5.5 / 何度かシンプルな反転などでかわされる場面があり、冷や汗</div><div style="text-align: left;">今野...5.5 / 吉田同様、素早いカウンターに手を焼いていた印象</div><div style="text-align: left;">内田...5.5 / 前半5.0の後半6.0。後半立ち上がりはよかったが、その他ではマイナス印象。</div><div style="text-align: left;">駒野...6.0 / 後半は消えていたが、前半はよい攻撃参加。</div><div style="text-align: left;">阿部...5.0 / ある意味「戦術の犠牲者」だが、らしくない軽率なプレーが目立った。</div><div style="text-align: left;">長谷部...5.5 / やはり高い位置で仕事をする人間ではない。アタッキングサードとしては良い。</div><div style="text-align: left;">遠藤...5.5 / 怪我押しで低調なパフォーマンス。日本の心臓とはいえこれ以上下がるならば休養も。</div><div style="text-align: left;">香川...5.5 / こちらもまだパフォーマンスが上がってこない。一つの大きな壁にあたっている。</div><div style="text-align: left;">岡崎...6.5 / なんだかんだでいつも得点は取る。</div><div style="text-align: left;">李...5.5 / 岡崎と特性が被るのが辛いところか。2,3度あった好機を逃していてはいけない。</div><div style="text-align: left;"><br />
</div><div style="text-align: left;">清武...6.5 / 立ち上がりの猛攻の起爆剤となるが、スペースを消されるとやはり辛いか。</div><div style="text-align: left;">マイク...5.5 / こちらも戦術の犠牲者感はいなめないが・・・。武器を明確にし、それを活かしたい。</div><div style="text-align: left;">槙野...6.0 / 短い出場時間だが、攻撃参加と守備で存在感は示せた。</div>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9105612171828783931.post-3810504910378081312011-09-05T21:11:00.003+09:002011-09-05T21:26:29.546+09:00【なでしこ】 日本 VS オーストラリア<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://tf.loopshoot.com/more_info.pl?fid=gHx1Q5RXgv" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img alt="なでしこジャパン (ロンドン五輪予選 vsオーストラリア) のフォーメーション" src="http://chart.apis.google.com/chart?cht=s&chs=270x200&chd=t:55,25,65,55,25,15,70,55,25,10,40,100|76,76,56,41,41,56,26,16,16,26,1,100&chtt=%e3%81%aa%e3%81%a7%e3%81%97%e3%81%93%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%91%e3%83%b3%28%e3%83%ad%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%b3%e4%ba%94%e8%bc%aa%e4%ba%88%e9%81%b8%e3%80%80vs%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%a9%e3%83%aa%e3%82%a2%29&chts=000000%2c11&chf=c,s,ffffff&chg=100%2c100%2c1%2c0&chm=o,000000,0,0,0|t++++++++++++,000000,1,-1,11,-1|t+%e6%b0%b8%e9%87%8c%e5%84%aa+,000000,1,0,11,-1|t+++%e5%a4%a7%e9%87%8e+++,000000,1,1,11,-1|t+++%e5%b7%9d%e6%be%84+++,000000,1,2,11,-1|t+++%e6%be%a4%28C%29+++,000000,1,3,11,-1|t+++%e9%98%aa%e5%8f%a3+++,000000,1,4,11,-1|t+++%e5%ae%ae%e9%96%93+++,000000,1,5,11,-1|t+++%e7%86%8a%e8%b0%b7+++,000000,1,6,11,-1|t+++%e8%bf%91%e8%b3%80+++,000000,1,7,11,-1|t+%e5%b2%a9%e6%b8%85%e6%b0%b4+,000000,1,8,11,-1|t+++%e9%ae%ab%e5%b3%b6+++,000000,1,9,11,-1|t+++%e6%b5%b7%e5%a0%80+++,000000,1,10,11,-1" /></a></div><iframe allowfullscreen="" frameborder="0" height="345" src="http://www.youtube.com/embed/cEDdjTqROIg" width="560"></iframe><br />
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ゲームの詳細は<a href="http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/live/oly_20110905_01.htm">こちら</a>から。<br />
以下は採点と感想など。<br />
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<a name='more'></a><br />
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<div style="text-align: right;"></div><u>■コンディション調整が難しいなかで</u><br />
<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: left; margin-right: 1em; text-align: left;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/-eiWuo5VUCKY/TmSvxU786iI/AAAAAAAAACI/EjaLqv2xQO0/s1600/7703649.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" src="http://2.bp.blogspot.com/-eiWuo5VUCKY/TmSvxU786iI/AAAAAAAAACI/EjaLqv2xQO0/s1600/7703649.jpg" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">初戦・タイ戦(9/1)</td></tr>
</tbody></table>初戦のタイ戦、二戦目の韓国戦、そして今回とそれぞれ中一日(!)という超強行スケジュールに加えて、日本と比べるとグランドコンディションも悪い中国のグランドということもあってか、危険なパスミスを序盤から連発。のっけからかなり冷や冷やさせられます。特にFWの永里優季は、前半に相手GKとの1対1の状況で2本外してしまいます。私はこの時の彼女の表情を見てマズいな、と感じたのを覚えています。ちょうどW杯決勝でPKを外した時のような追い込まれた時の表情をしている(元からそういう顔なのかもしれませんが)。そう思って見ていると、悪い勘は当たるもので、徐々に積極性を失っていきます。持ち味である相手の背後で受ける動き試み自体は成功しますが、なぜかその後すぐにゴールに向かわず、ケアしにきたディフェンダーを躱そうとするなど、絶好機を二度逸したことによって「慎重すぎる」動きを見せるようになっていました。ディフェンダーも、跳ね返して、丁寧につないで、さあ点を獲ってくれ、っていう時にそんな消極的な動きじゃやってられないよな...などと考えていた(私はサッカーをはじめてすぐディフェンダーにされたので、今でもこういうところからサッカーを考えしまいます)ところ、前半もあと10分程度。私が佐々木監督その人であれば、正直なところ、今日は彼女の日ではなかった、としてさっさと交代だな・・・と考えていました。<br />
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<u>■それでも"動じない"佐々木監督</u><br />
<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: right; margin-left: 1em; text-align: right;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-I8o-3d9lJO0/TmSyvx0NZXI/AAAAAAAAACM/qst5-ChyKNg/s1600/20100527_006.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="132" src="http://4.bp.blogspot.com/-I8o-3d9lJO0/TmSyvx0NZXI/AAAAAAAAACM/qst5-ChyKNg/s200/20100527_006.jpg" width="200" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">フル出場の「意図」を読み取れるか</td></tr>
</tbody></table>しかし、ハーフタイムを終えて後半のキックオフ時に現れたのは、前半とまるで変わらないメンバー。当然、私から見れば「もはやメンタル面に不調を来している」永里優季もそのまま出場しています。そして後半17分、鮫島のロングフィードを受けたその永里が相手を背負い、その隙に裏に抜け出した川澄奈穂美へとラストパスを供給。非常に冷静に流し込んで先制点をゲットするに至るわけです。相手を背負う動き、そして場合によっては交わすという動き...すなわちポストプレーですね、これを期待していたということでしょうか。「結果」ということに重点を置くならば、佐々木監督の選択は当たっていた・・・ということにもなります。そして、相手の戦術がパワープレー化を強めていく中で、タイ・韓国戦で先発フル出場した得点者川澄や、大野といった前線の選手は交代していきますが、そのいっぽうで結局は永里はフル出場します。アシストを除けば決して調子のよくなかった(ただし、シュートを除けば極端に悪いわけでもなかった)彼女を起用しつづけたのは、おそらく佐々木監督なりの何らかのメッセージがあるのだと思います。<br />
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<u>■全ての試合を「完璧に勝つ」必要はない</u><br />
<span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none;">後半17分の川澄のゴールでようやくスコアが動き始め、そしてそのままそれが決勝点となる・・・と聞くと非常に重たい試合のようなイメージを与えますが、内容的には圧倒していたように思います。オーストラリアに押し込まれるような場面も少なく、前述のような自陣でのパスミスからのピンチを除けば単調な縦ポン放り込みばかりで、対応に苦慮するような場面は少なかった。そういった意味でディフェンス陣は十分に役割を果たしたと言えるでしょう。ただ他方で、やはりそのミスが得点に繋がらなかったからこそ虎の子の1点を守り抜けた、とも言えます(韓国戦もミスからの失点で必要以上に苦しむことになりましたし)。コンディションの問題が大きいとはいえ、あれが格上のチームであれば間違い無く沈められていたでしょう。・・・とはいえ、今回の相手はFIFAランク9位の格下チームであることもまた事実です。相手に合わせた戦いをする必要もありませんが、かといってフルパフォーマンスを出せる状況ではないのもまた事実ですから、調子が悪いなりに結果だけはとにかく残せた、ということは評価されるべきだと思います。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none;"><br />
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<span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none;"><u>■今後の課題:"ハイプレッシャーでのプレーの正確性"</u></span><br />
<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="float: left; margin-right: 1em; text-align: left;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/-62d9W1z0ysQ/TmS3r-oJ2BI/AAAAAAAAACc/B1CvYDJ4aYA/s1600/2182d73b.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; margin-bottom: 1em; margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" height="154" src="http://1.bp.blogspot.com/-62d9W1z0ysQ/TmS3r-oJ2BI/AAAAAAAAACc/B1CvYDJ4aYA/s200/2182d73b.jpg" width="200" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">実は「もっと楽に勝てた試合」だった!?</td></tr>
</tbody></table>W杯の決勝。アメリカのハイプレスに自慢のボールポゼッションが上手く行かず、どうにか猛プレスを掻い潜るのに必死で、攻撃の組み立てどころじゃない・・・というあの光景。決勝でも、あれだけミスがあっても勝てたんだから、正直なところ、ミスが少なければ(あのアメリカでさえも)もっと圧倒できたでしょう。そして今回オーストラリア戦。アメリカほどのハイプレスも、組織的守備もありませんでしたが、それでも澤-阪口のホットラインの分断に腐心するオーストラリア相手に苦戦したのもまた事実。くわえて、結局のところ自分たちのミスで好機を逸しピンチを招来している。つまり、オーストラリア戦で発見された課題というのは、実はW杯で格上相手に戦っていた時に露見するようになった課題となんら変わらない課題だと言えるわけです。ですから、今後なでしこジャパンが「世界女王」として女子サッカー界に君臨するためには、W杯決勝の時のような根性サッカーだけではいけないでしょう。少なくともハイプレス下での相手の「いなし方」さえもっと上手くなってミスを減らすことができれば、もっと女王然りとした戦いが出来るはずです。<br />
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<u>■提言:バルサ流4-3-3の導入</u><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-aLCqYdhEVPA/TmS6x7Ocy2I/AAAAAAAAACg/xt56yTWffWY/s1600/chart.png" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="148" src="http://3.bp.blogspot.com/-aLCqYdhEVPA/TmS6x7Ocy2I/AAAAAAAAACg/xt56yTWffWY/s200/chart.png" width="200" /></a></div><a href="http://2chfootball.net/2011/07/post-1784.html">なでしこジャパンのサッカーをバルササッカーにたとえて賞賛を受けているころ、何故かお杉こと杉山茂樹氏がマジレスして話題になるという一件</a>がありましたが、はたしてなでしこがバルサなのかどうかはさておき、確かに調子のいい時のなでしこサッカーの中盤のパスワークのテンポの良さはバルサのそれを彷彿とさせるものがあります。ただ、やはりなでしことバルサではそもそもフォーメーション・システムが違うこともあって、バルサの心臓部である「シャビ・イニエスタ・ブスケツ(・メッシ)」を分断する手間よりもなでしこの心臓部である「澤・阪口」を分断、もしくは押しこむほうが楽なのは確実です。そこで対案として私が提案したいのは、どんな相手に対しても圧倒的なポゼッションを誇るために、もうシステムからバルサのそれを導入すればいいんじゃないか、ということです。右の画像は一例にすぎませんし、もっと適材適所がありそうですが・・・。ただ、注目していただきたいのは川澄奈穂美のポジションです。おそらくはここの固定で間違いないと思います。バルサでいうとメッシが担うポジションで、ストライカーというよりは、ビルドアップに加わったり、相手を引きつけて両WGの飛び出しのスペースを確保したり、そしてドリブルで相手を切り裂いたりと、2010-11のバルサシステムの肝の一つとなっていたのがこのポジションで、1.両足で正確で強いパスが出せる 2.ドリブル能力が高い 3.視野が広い 4.ストライカーとしての「落ち着き」を持っている川澄はここが最適だと思います(もちろんメッシになれるとは思えませんが)。あと、なでしこが4-3-3向きだなーと思うのは、前線の選手に走力の高い選手が多いことです。川澄はもちろん、丸山や安藤といったドリブル能力の高い選手を多く抱える分、彼らを両サイドに張らせておくだけで随分と脅威になるのは間違いないと思うのですが、いかがでしょう?<br />
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■採点<br />
海堀…6.0/危うげないパフォーマンス。<br />
近賀…6.5/ディフェンスの安定感にくわえ、攻撃参加で存在感を示す。<br />
岩清水6.0/相手のロングボールによく対応。<br />
熊谷…6.0/期を見たオーバーラップで攻撃に厚みを加える。<br />
鮫島…6.5/決勝点のセカンドアシスト。<br />
阪口…5.5/いつもどおり存在感はあるが、パスミスの多さが目立った。<br />
澤……6.5/屋台骨として活躍。<br />
宮間…6.5/澤・阪口と共に組み立てを担う。豊富なアイデアを高い技術で裏付け。<br />
<span class="Apple-style-span" style="color: red;">川澄</span>…<span class="Apple-style-span" style="color: red;">7.5</span>/組み立てに得点にラストパスに前線プレスに一騎当千の活躍。<br />
阪口…5.5/ミスに挫けない強さと積極性を。FWならばやはり得点で勝負。<br />
大野…5.5/1対1の強さなどは目立つが、やはりゴールに向かう動きを。<br />
<br />
安藤…6.0/前線からのディフェンスという泥臭い仕事をしっかり果たす。<br />
丸山…6.0/出場機会の恵まれない中、与えられた仕事を腐らずにしっかり果たす。<br />
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</div>h_ihttp://www.blogger.com/profile/17401462718991098458noreply@blogger.com0