ゲームの詳細はこちらから。
以下は採点と感想など。
■コンディション調整が難しいなかで
初戦・タイ戦(9/1) |
■それでも"動じない"佐々木監督
フル出場の「意図」を読み取れるか |
■全ての試合を「完璧に勝つ」必要はない
後半17分の川澄のゴールでようやくスコアが動き始め、そしてそのままそれが決勝点となる・・・と聞くと非常に重たい試合のようなイメージを与えますが、内容的には圧倒していたように思います。オーストラリアに押し込まれるような場面も少なく、前述のような自陣でのパスミスからのピンチを除けば単調な縦ポン放り込みばかりで、対応に苦慮するような場面は少なかった。そういった意味でディフェンス陣は十分に役割を果たしたと言えるでしょう。ただ他方で、やはりそのミスが得点に繋がらなかったからこそ虎の子の1点を守り抜けた、とも言えます(韓国戦もミスからの失点で必要以上に苦しむことになりましたし)。コンディションの問題が大きいとはいえ、あれが格上のチームであれば間違い無く沈められていたでしょう。・・・とはいえ、今回の相手はFIFAランク9位の格下チームであることもまた事実です。相手に合わせた戦いをする必要もありませんが、かといってフルパフォーマンスを出せる状況ではないのもまた事実ですから、調子が悪いなりに結果だけはとにかく残せた、ということは評価されるべきだと思います。
■今後の課題:"ハイプレッシャーでのプレーの正確性"
実は「もっと楽に勝てた試合」だった!? |
■提言:バルサ流4-3-3の導入
なでしこジャパンのサッカーをバルササッカーにたとえて賞賛を受けているころ、何故かお杉こと杉山茂樹氏がマジレスして話題になるという一件がありましたが、はたしてなでしこがバルサなのかどうかはさておき、確かに調子のいい時のなでしこサッカーの中盤のパスワークのテンポの良さはバルサのそれを彷彿とさせるものがあります。ただ、やはりなでしことバルサではそもそもフォーメーション・システムが違うこともあって、バルサの心臓部である「シャビ・イニエスタ・ブスケツ(・メッシ)」を分断する手間よりもなでしこの心臓部である「澤・阪口」を分断、もしくは押しこむほうが楽なのは確実です。そこで対案として私が提案したいのは、どんな相手に対しても圧倒的なポゼッションを誇るために、もうシステムからバルサのそれを導入すればいいんじゃないか、ということです。右の画像は一例にすぎませんし、もっと適材適所がありそうですが・・・。ただ、注目していただきたいのは川澄奈穂美のポジションです。おそらくはここの固定で間違いないと思います。バルサでいうとメッシが担うポジションで、ストライカーというよりは、ビルドアップに加わったり、相手を引きつけて両WGの飛び出しのスペースを確保したり、そしてドリブルで相手を切り裂いたりと、2010-11のバルサシステムの肝の一つとなっていたのがこのポジションで、1.両足で正確で強いパスが出せる 2.ドリブル能力が高い 3.視野が広い 4.ストライカーとしての「落ち着き」を持っている川澄はここが最適だと思います(もちろんメッシになれるとは思えませんが)。あと、なでしこが4-3-3向きだなーと思うのは、前線の選手に走力の高い選手が多いことです。川澄はもちろん、丸山や安藤といったドリブル能力の高い選手を多く抱える分、彼らを両サイドに張らせておくだけで随分と脅威になるのは間違いないと思うのですが、いかがでしょう?
■採点
海堀…6.0/危うげないパフォーマンス。
近賀…6.5/ディフェンスの安定感にくわえ、攻撃参加で存在感を示す。
岩清水6.0/相手のロングボールによく対応。
熊谷…6.0/期を見たオーバーラップで攻撃に厚みを加える。
鮫島…6.5/決勝点のセカンドアシスト。
阪口…5.5/いつもどおり存在感はあるが、パスミスの多さが目立った。
澤……6.5/屋台骨として活躍。
宮間…6.5/澤・阪口と共に組み立てを担う。豊富なアイデアを高い技術で裏付け。
川澄…7.5/組み立てに得点にラストパスに前線プレスに一騎当千の活躍。
阪口…5.5/ミスに挫けない強さと積極性を。FWならばやはり得点で勝負。
大野…5.5/1対1の強さなどは目立つが、やはりゴールに向かう動きを。
安藤…6.0/前線からのディフェンスという泥臭い仕事をしっかり果たす。
丸山…6.0/出場機会の恵まれない中、与えられた仕事を腐らずにしっかり果たす。
0 件のコメント:
コメントを投稿